インドア練習場の賢い使い方。弾道計測器で注目すべきデータ、最適な練習法とは?【後編】
「週刊ゴルフダイジェスト」の10月29日号では、打ちっ放しとインドアの特徴を比べつつ、インドアの上手な活用法を紹介している。一部抜粋して紹介した「前編」では屋内・屋外練習場のメリットデメリットを中心に解説した。「後編」では実際にインドア練習場で練習するときの上手な活用法をくわしく紹介しよう。
データを活用しながら練習をする
前ページで触れたように、弾道計測器を使ってショットのデータを取れるのがインドアの魅力だ。ただし、下の写真にもあるようにデータ項目がいくつもあるため、戸惑う初心者もいるだろう。 「例えばトラックマンのような機械だったら打ち出し方向、クラブの軌道、フェースの向き、入射角をはじめいろいろなデータを見ることができます。プロならそれぞれのデータの意味がわかりますが、練習に来た一般のアマチュアの方には難しいと思うので、『このデータだけ見ましょう』というのをお教えします。それだけわかっておけば、実際にレベルアップにつながるし、コースに行ったときもすごく役に立ちます」 1つめは「打ち出し方向」だ。「要するに、フェースアングルが0だったら打ち出し方向も0、真っすぐ飛び出します。両者は、若干のズレはありますがかなりリンクしていて、打ち出し方向が左右3度以内ぐらいだったらOBにならない。これが5度までいくとOBになる可能性があります」 計算上、打ち出し方向が右に3度ズレると、250ヤード先では13ヤード曲がることになる。実際には右に飛び出してさらにスライス回転がかかるため、曲がり幅は30ヤードほどになるが、それでも右ラフにはとどまってくれる。 これが打ち出し方向5度になると、250ヤード先での曲がりは27ヤードに。スライスも加えると約40ヤードとなり、これでは林かOB行きが濃厚だ。 「軌道のインサイドアウトやアウトサイドインはあまり気にしなくていいです。フェースアングルが真っすぐだったら真っすぐ飛び出るので、そこから右や左に曲がっても大ケガにはなりません。打ち出し方向を左右とも3度以内にまとめる練習をすると、ドライバーのOBがなくなり、アイアンのグリーンオン率も高くなります」 自分ではいい感じで打てているのに打ち出し方向がズレている場合は、「構えがズレていることが多い」と吉田プロ。アドレスを調整して3度以内を目標にしたい。
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