かつて日本に正規輸入された「イズデラ」を知っていたら超マニア認定! メルセデスのエンジンを搭載したドイツ製スーパーカーの相場は1億円以上!?
日本で過ごしたのちイギリスからドイツへ
チルト式に開くリアカウルの下には「M119」型5L・V型8気筒4カムシャフト32バルブのエンジンを配置。ZF社製5速マニュアルトランスミッションと組み合わされ、300psを超える大パワーを後輪に伝達する。 長年日本で過ごしたのち、2016年には、このクルマはイギリスで登録されるが、すぐにドイツの企業に売却されることになる。このとき「MePoPres F. Ulbricht GmbH」社によって、部分的なレストアを受けているようだ。 そして2021年、このイズデラは現オーナーである「The Turbollection」コレクションにくわえられた。同年9月の請求書によると、車検が行われ、冷却システム、空調システム、ブレーキが整備されたものの、オークション公式ウェブカタログ掲載時の走行距離は、わずか1912kmにすぎない。 イズデラ インペラトール108iは通算で30台が作られたといわれており、シリーズ2は13台が製作されたというのが定説。この個体はその13台のうちの1台であり、こと希少性については文句のつけようがあるまい。 「このイズデラ インペラトール108i シリーズ2は、カーショーの主役になること間違いなしの特別な1台。その印象的なデザインにV型8気筒のパワー、そしてきわめて希少なこのクルマは、本格的なコレクションにふさわしい、非常に魅力的なクルマ」。そんなPRフレーズを添えて、RMサザビーズ北米本社は「The Turbollection」との協議のもと、80万ドル(約1億1600万円)~100万ドル(約1億4500万円)というエスティメート(推定落札価格)を設定した。 ところが、モントレー市内の大型コンベンションセンターで挙行された競売では、期待されていたほどにはビッド(入札)が伸びなかったようで、残念ながら出品者側が設定したリザーヴ(最低落札価格)には至らず。「No Sale(流札)」に終わってしまった。
武田公実(TAKEDA Hiromi)
【関連記事】
- 【画像】わずか13台のうちの1台! イズデラ「インペラトール108i シリーズ2」を見る(全50枚)
- ■V16を搭載した「チゼータ」はランボのエンジニアとガンディーニが手掛けた夢のスーパーカーだった! 現在の参考価格は1億円前後…!?
- ■ 【独占取材】バブル期に市販を目指した幻のスポーツカー「アフガン」は、ひとりのカーガイの夢だった…斬新なボディスタイルに注目!
- ■ 初代「NSX」の起源はピニンファリーナにあった!? 発表から40年を経てホンダのコンセプトカー「HP-X」をレストア…正式にNSXとの関係が明らかに
- ■ 『シャコタン★ブギ』の「アキラZ」が実車に! 日産「フェアレディZ」を昭和カスタムパーツで再現…漫画版と映画版をミックスしてまとめました