ドンキ、ほとんど「革靴」なスニーカーに新機能を追加 大ヒット商品に寄せられたユーザーの声を反映
ドン・キホーテは、「スニーカー心地のラクすぎビジネスシューズ」の改良版を12月中旬に発売する。2023年11月に発売したところ、販売数が目標の400%超を記録した大ヒット商品だが、どういった点を変更したのだろうか。11月中旬に都内でドンキが開催した新商品発表会の場で、開発担当者に聞いた。 【画像】改良前のほとんど「革靴」なスニーカー、商品のこだわりポイント、靴の全体像、改良した2つのポイント(全9枚) ラクすぎビジネスシューズは、「革靴のように見えるけど、圧倒的に軽くて疲れにくい、まるでスニーカーのような履き心地」を目指した商品だ。いわゆるスニーカー底となっており、開発の段階では商品名として「革靴に見えるスニーカー」も候補に挙がっていた。 軽量かつ伸縮性の高い合成皮革をアッパーに使用。靴底は軽くて弾力のあるEVA素材としている。こうした工夫により、一般的なビジネスシューズより軽く、片足261グラム(Mサイズ、片足の重量)を実現した。履き口にはストレッチ性の高いネオプレーン素材を使用することで、簡単に脱ぎ履きできるようにしている。サイズは、S(25.5センチ)、M(26.5センチ)、L(27.5センチ)を用意した(出所:ドンキ、ほとんど「革靴」なスニーカーが大ヒット 軽くて疲れにくいビジネスシューズが誕生した背景)。 ラクすぎビジネスシューズは、主に30~50代の男性に支持されたが、発売後にはいくつか課題も見えてきた。ドンキは自社公式アプリ「majica(マジカ)」に、消費者が商品の感想などを投稿できる「マジボイス」機能を搭載している。マジボイスに寄せられた声を分析すると「蒸れる」「滑りやすい」という不満があることが分かった。
どんな点を改良したのか
改良版では靴底に通気孔を取り付けることで、蒸れにくくした。水を通さず空気を通す仕様になっているという。また、滑りにくくするために、靴底に防滑ラバーを新たに貼りつけた。価格は5499円としている。 第1弾の発売後に「もっとカジュアルなものがほしい」という声があったことから、新しいデザインの靴(2パターン)も投入する。
伸びる素材が開拓した新たな需要
開発担当者がラクすぎビジネスシューズを購入した客の声を分析したところ、意外なニーズに合致していることが分かったという。 同商品は軽くて伸縮性の高い合成皮革を使用しているので、これまでどんな靴を履いても窮屈さを感じていた客が「自分の足にフィットする」と評価していた。また、ある主婦がSNSで「外反母趾の夫が履くシューズとして日常的に利用している」という趣旨の投稿をしていたという。 「痛い」「固い」「重い」「擦れる」といった従来のビジネスシューズに対して消費者が抱えていた不満の解消を目指したラクすぎビジネスシューズ。新機能を追加することで、さらなる支持を得られるか。
ITmedia ビジネスオンライン