レイガンのブレイキン題材にパロディーミュージカル、直前で公演中止 豪
(CNN) 今年のパリ・オリンピックで独創的なブレイキンが注目を浴びたオーストラリアのレイガン(本名レイチェル・ガン、37)。その演技に着想を得たミュージカルの公演が、7日の開幕直前に中止となった。 【画像】ミュージカルでレイガンを演じる予定だった豪コメディアン 「レイガン:ザ・ミュージカル」はオーストラリア人コメディアンのステフ・ブロードブリッジが脚本を手がけたパロディーミュージカル。ブロードブリッジ自らが主演して、シドニーでデビュー公演が行われる予定だった。 しかしブロードブリッジはインスタグラムに掲載した動画の中で、「(レイガン側の)弁護士から会場に連絡があり、法的措置の脅しを受けた」と明らかにした。 レイガンのブレイキンはSNSで話題になると同時に、猛反発も巻き起こした。 レイガンの演技はカンガルージャンプや後転、床に寝転がったり這(は)ったりしながら体をゆがめる動作で構成される。8月のオリンピックでは米国、フランス、リトアニアと競って1点も獲得できなかった。 ブロードブリッジは「私が彼女のブランドを傷つけることを彼らは懸念している。そんなことは絶対しないのに」と主張。「レイチェル・ガンがこのミュージカルにかかわっていると思われることを彼らはとても心配していた」とした上で、「彼女はこの公演とは無関係。ぜひ彼女に見に来てほしい」と呼びかけている。 ブロードブリッジによると、チケット代の10オーストラリアドル(約970円)は払い戻しを行う予定。収益はホームレスやDV被害者の女性や子どもを支援する団体に寄付するはずだった。 レイガン側の弁護士は、レイガンのカンガルージャンプのシルエットを描いたミュージカルのポスターを商標登録した上で、ガンのダンスをブロードブリッジが踊ることはできないと通告してきたとブロードブリッジは訴える。 「あれはオリンピックレベルのダンス。ブレークダンスの正式なトレーニングを受けていない私にあんなことができるはずがないのに」とブロードブリッジは続けている。 ガンのエージェントのボーン・ブレッドは、「ガンの知的財産を守り、彼女のブランドが引き続き尊重されるよう尽力する」とCNN提携局7ニュースにコメントした。 ブロードブリッジはその後、ミュージカルをめぐってガンに謝罪。現地のテレビ番組の中で、自分はガンがオーストラリアの象徴的存在になれると信じ、ガンにもそれを感じてもらいたかったと話している。