身に覚えのない借金発覚→弟になりすました「亡き兄」が契約と判明 支払う義務はある?
──消費者金融側と交渉する余地はありますか。 交渉によって減額を受けられる可能性も十分にあります。 また、交渉の場として訴訟を選択する場合、こちらから債務がないことの確認を求める訴え(債務不存在確認訴訟)を提起する方法も考えられます。 ただ、消費者金融側としても、お兄さんが名義を勝手に使った可能性が高く、請求額もさほど大きくない事件であれば、訴訟をしてまで請求する意欲を持っていない可能性もあります。 その場合には、あえて訴訟提起も、交渉もせず、時効期間の経過を待って時効を援用するという方法もあります。
──兄が存命なら、法的責任を問われる可能性もあったのでしょうか。 お兄さんが存命であれば、私文書偽造罪・同行使の罪、詐欺罪に問われるおそれがあります。 【取材協力弁護士】 池田 誠(いけだ まこと)弁護士 にっぽり総合法律事務所 証券会社、商品先物業者、銀行などが扱う先進的な投資商品による被害救済を含む消費者被害救済や企業や個人間の債権回収分野に注力している下町の弁護士です。債権回収特設ページURL(https://nippori-law-saikenkanri.com/)