【今月見るべき新作映画】見ればゼンデイヤの魅力のとりこに!? 演技派が集結『チャレンジャーズ』
発見、感動、思索……知的好奇心を刺激する、映画好きな大人のための今月の新作を厳選! 【写真】今月見るべき新作映画
テニスを通してぶつかり合う、スリリングな愛のゲームが観客の価値観を揺さぶる『チャレンジャーズ』
『君の名前で僕を呼んで』の監督ルカ・グァダニーノと、『デューン 砂の惑星』など話題作への出演が続くゼンデイヤが強力タッグを組んだ『チャレンジャーズ』。 本作は、テニスのランキング下位選手の登竜門的な大会”チャレンジャー”の決勝戦に挑むパトリックとアートが睨み合う姿で幕を開ける。そこから13年前へと遡る。同じテニススクール出身のルームメイトであるパトリックとアートは、ファイヤー&アイスと呼ばれるダブルスのペア。そんな二人が10代でグランドスラムの女王として君臨するタシ・ダンカン(ゼンデイヤ)と出会い、魅了される。 3人が繰り出した夜の浜辺で、タシは二人に向かって言い放つ。 “テニスが楽しい自己表現だと? あなたたちはテニスをわかっていない。本当のテニスとはリレーションシップ。ボールを交わしながら相手を深く理解し、やがて二人で美しい世界へ至るの” 。この台詞が、トレント・レズナーとアッティカス・ロスによる劇伴を超えたダンサブルなサウンドと絡み合う激しいラリー、そして13年にわたる愛と欲望のトライアングルの中で響き続ける。やがて二人が至る美しい世界とは──!?
主演は、若手実力派の地位を確立したゼンデイヤ(写真右)
パトリック役のジョシュ・オコナー(写真右)、アート役のマイク・フェイスト(写真左)も、余すところなく存在感を発揮 ゼンデイヤ演じるセクシーかつストイックなタシを求め合うパトリックには、ドラマ『ザ・クラウン』でのチャールズ皇太子役や『墓泥棒と失われた女神』(7月19日公開)に出演のジョシュ・オコナー。 アートには、『ウエスト・サイド・ストーリー』のリフ役で注目を浴びたマイク・フェイスト。3人の内面を浮かび上がらせる衣装を担当したのは、「ロエベ」や自らのブランド「JWアンダーソン」を手がけるジョナサン・アンダーソン。 そしてこのスリリングな物語を書き上げた脚本家のジャスティン・クリツケスは、今年のアカデミー賞にノミネートされた『パスト ライブス/再会』の監督セリーヌ・ソンの夫であり、『パスト~』で描かれた三角関係のモデルの一人であるというのも興味深い。 『チャレンジャーズ』 絶賛公開中 BY REIKO KUBO