テリーさん新説発表!! トヨタ [ランドクルーザー250]は[大谷翔平]である!?
■ランクル250に日本のスケールを当てはめるな!
そう考えると、ランクル250は完璧なSUVであることがわかる。高性能なのはもちろん、デザインもそれほど凝ってはいないが飽きなさそうだし、高級感もある。今回乗ったのは2.8Lのディーゼルターボで、このエンジンもよかった。 あえて言えば、今回の試乗車だったファーストエディションのディーゼルは785万円で、ちょっと高いなという印象はある。しかし、それもベーシックグレードのGXなら520万円とかなり下がってきて、この値段なら「安い」と言っていいのではないだろうか。 悪いところなし。ランドクルーザーはもう「いつかはランクル」の域に達している。野心のある若者が、「いつかはタワーマンションに住んでランクルに乗ってやる」と誓うくらいの存在になっているのだ。 それでいて、レンジローバーのように「アガリのクルマ」になっていないのがまたいい。憧れの存在だが、大御所ではない絶妙の立ち位置。ランクル250は高級SUVであること以上に"道具"としての魅力が際立っているからだろう。 もちろん、走りも最高だった。このボディにディーゼルエンジンの音がよく似合うし、エンジン自体の出来も素晴らしい。また、運転席からの見切りがいいから意外と大きさを感じないのも発見だった。 繰り返すが、ランクル250はメジャーリーガー、それも日本車最強クラスのメジャーリーガーなのだ。太刀打ちできるクルマはなかなかない。買える人は迷わず販売店へ行くべきだ。 と言いたいところだが、実は2024年10月中旬現在、注文を受け付けておらず、また再開のメドも立っていないという。サブスクのKINTOなら納期がガソリン車で2~3カ月、ディーゼル車で6~9カ月程度だからそちらを選ぶ手もありそうだ。とにかく大人気。「いつかはランクル」の流れはもう止まりそうにない。 このカテゴリーは確実に需要があるということだが、だからといって、他社がそこに入ってきても厳しいと思われる。日産にはサファリがあったし、三菱にはパジェロがあったが、一度離れると椅子取りゲームは戦えない。ランドクルーザーは「継続」していることにも価値があるのだ。 ●トヨタ ランドクルーザー250 ZX ファーストエディション(785万円・8AT) 全長4925×全幅1980×全高1935mm、ホイールベース2850mmで、3列シートと2列シート(ディーゼルGXのみ)がある。エンジンは直4、2.8Lのディーゼルターボ(8AT)と2.7LのガソリンNA(6AT)で、ディーゼルは204ps/51.0kgm。 試乗車のファーストエディションはすでに完売しており、通常グレードは角目が標準、丸目はVXにオプション設定となる。