近所の練習場に“弾道計測器”が導入されたけど… 飛距離よりもチェックすべき数値とは? “ミート率”はどう求める?
主要な「スピン量」「初速」「打ち出し角」の基準は?
かつて弾道計測器は、プロやトップアマなどごく限られたゴルファーしか使う機会がありませんでしたが、現在は多くのゴルフ練習場にも導入されており、自由に使えるところが増えています。しかし、いざ試してみたところで「数値をどう見たら良いのか分からない」という人も少なくないかもしれません。 【写真】バレたら“永久追放”!? これがマスターズで“持ち込み厳禁”の品目です では、弾道計測器で表示される数値はどのように見るのが適切なのでしょうか。レッスンプロの三浦辰施氏は、以下のように話します。
「多くのゴルファーは、どのくらい飛んだかに注目しがちだと思います。しかし、飛距離よりも『ボールのスピン量』『ボールの初速』『打ち出し角』をチェックした方が、人それぞれどのようなクラブをセッティングすれば良いか、そして今以上のパフォーマンスを引き出すことができるかといった点が分かりやすくなるでしょう」 「まず、スピン量はクラブの番手ごとに適切とされる数は異なり、例えばドライバーなら毎分2000~3000回転ほど、ウェッジともなると毎分9000回転~1万回転と言われるのが一般的です。一方、『スピン量を多くして止まりやすくするのか』『反対に少なくして飛びやすくするのか』など、理想とする弾道はゴルファーによって異なります。ただ、アイアンでは『各番手の数字×1000回転』が分かりやすい基準だということは覚えておくと良いでしょう」 「次に、ボールの初速に関しては、速ければ速いほど飛距離は伸びやすいですが、ヘッドスピードが40m/sの人が70m/sの初速でボールを飛ばすのは物理的にあり得ません」 「ドライバーのナイスショットの指標に“ミート率”がありますが、これは『ボールの初速÷ヘッドスピード』で計算して『1.5』が最大値と言われています。ですので、ヘッドスピードが40m/sなら1.5をかけて初速が60m/sになっていれば、ドライバーも自分自身が出せる最大のパフォーマンスを発揮できていると言えます」 「打ち出し角度においては、ドライバーでヘッドスピードが40m/sであれば15~16度が理想的とされています」 「また、アイアンでフルショットした場合、『各番手のロフト角の半分+1度』の打ち出し角が取れていれば、そのクラブの設計通りに使えていると判断できます。ですので、ロフト角が34度前後の7番アイアンでフルショットしたならば、18度前後が適切な打ち出し角と考えることができるでしょう」 さらに、プロゴルファーや上級者の場合は、打ち出し角やボールのスピン量・初速だけでなく、クラブの入射角やボールの落下角度なども見ています。