獲得して良かった!! J1リーグ、今季最高だった新戦力10人。1年目から圧巻だった男たちとは?
2024シーズンの明治安田J1リーグがヴィッセル神戸の優勝で幕を閉じた。今季も白熱した戦いが繰り広げられたが、その中で注目ポイントの1つとなったのが新加入選手の活躍だ。今回は、新天地1年目から圧巻の活躍を披露した選手を10人ピックアップして紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照
DF:濃野公人(のうの・きみと)
生年月日:2002年3月26日 所属クラブ:鹿島アントラーズ 2024リーグ戦成績:31試合9得点0アシスト Jリーグファンに「2024シーズンの明治安田J1リーグで衝撃を受けた新戦力は誰か?」と質問すれば、きっと多くの人が濃野公人の名前を挙げるだろう。 今季、関西学院大学から鹿島アントラーズに加入した男は、右SB(サイドバック)を主戦場としながらもシーズン9得点をマーク。超攻撃的SBが見せつけたゴールへの嗅覚は、対戦相手にとって悩みの種となり続けた。 加入初年度にして、大卒ルーキーがこれほどの活躍を見せたケースは過去に例を見ない。鹿島には名良橋晃や内田篤人といった右SBの“黄金の系譜”が存在するが、濃野は1年目で早くも偉大なるバトンを引き継いだ感がある。 高校生まではFWやトップ下でプレーしていた選手で、SB歴はまだ2年ほど。だが、コンバートからそれほど月日が経っていないことが、逆に濃野のSBらしからぬプレーに繋がっている。 今季、濃野は開幕スタメンを勝ち取ると、一気に主力へと定着。元々前線の選手だった利点を生かしてゴールの気配を嗅ぎつけ、最前線まで駆け上がって得点を奪いきるシーンを数多く生み出した。サッカーIQも高く、オーバーラップとインナーラップの使い分けが絶妙。もはや鹿島の右サイドは濃野なしでは回らないほどだ。 AFCチャンピオンズリーグ2018の優勝以降、鹿島は主要タイトルから遠ざかっている。今季もリーグ戦は5位に終わり、カップ戦でも栄冠に輝くことはできなかった。 ただし、無冠に終わった鹿島には「濃野公人」という大きな希望が存在する。伝統と実績のあるクラブを再び頂点に連れて行くのは、名アタッカーでも中盤の支配者でもなく、規格外の超攻撃的SBなのかもしれない。