買い物体験向上に直結する決済フロー改善4つのポイント。カゴ落ちしても実店舗で購 入などビジネス全体のCVをアップさせた事例
American Freightは、顧客がチェックアウトにかかる時間を短くし、できる限りシンプルな構造にすることを追求しています。
■ ゲスト購入を促進する 顧客に自社ECサイトで購入するためのアカウント作成を促し、アカウント情報を通じて顧客情報を得ようとする小売事業者は少なくありません。ジョッフェ氏によると、消費者はアカウントを作成せず「ゲスト」として目当ての商品のチェックアウトを好む人が多いと言います。 ┌────────── その点、American Freightでは、顧客データを集めることよりも、ECサイト内でのユーザーエクスペリエンスを向上させることにこだわっており、ゲスト購入を推進しています。(ジョッフェ氏) └────────── 消費者がゲスト状態でのチェックアウトを選ぶ理由は、配送関連以外の個人情報を入力したくない、小売事業者に自分の個人情報を共有したくない、などさまざまです。 ┌────────── American FreightのECサイトでは、購入者のうち約60%が、ゲスト状態でのチェックアウトで買い物しています。たとえ小売事業者が、アカウント登録されないことで今後の購入を促すための顧客情報が得られないとしても、お客さまが望む方法でチェックアウトできるようにすることが望ましいと言えます。(ジョッフェ氏) └────────── ■ 支払い手法を多くそろえる American Freightは、チェックアウトページに「PayPal」「ショッピングローン」「クレジットカード」「Google Pay」「Apple Pay」など、利用可能な支払い方法をドロップダウンで選択できるようにしています。 顧客は一度にすべての支払いオプションを確認することができ、任意の支払い方法を選択して詳細情報を確認できるように設計しているとジョッフェ氏は説明しています。 ┌────────── 支払い方法のなかでは、「Apple Pay」と「Google Pay」は早い段階で導入しました。モバイルからワンクリックで決済できる支払い方法だからです。American FreightのEC売上に占めるこれらの決済手段の割合は増加しています。(ジョッフェ氏) └────────── ■ カゴ落ちした顧客を丁寧に手当てする カゴ落ちした顧客には慎重にアプローチしています。ジョッフェ氏によると、カゴ落ちした顧客の多くは店頭で買い物をし直すそうです。 カゴ落ちしたことを通知するメールに加えて、パーソナライズしたメールも送信しています。 ┌────────── メッセージはパーソナライズしています。カゴ落ちの履歴を踏まえて、個々のお客さまに何か欲しいものがあることを伝えています。たとえばお客さまから「カートに何を入れたか」などの質問があればテキストで返信し、カスタマーサポートのスタッフがお客さまとやりとりします。(ジョッフェ氏) └──────────
オンライン上とはいえ、このやり取りは実際の会話に近いため、コンバージョン向上につながる良い結果を生んでいるとジョッフェ氏は話しており、この顧客コミュニケーションを他の小売事業者にも推奨しています。