2024年のベストトラックは「スカニア・スーパー」!? 最も効率的なトラックに贈られる「グリーントラック」にスカニアが返り咲き!
競合との差を広げるスカニア車
このテストにおけるベストトラックは、燃料消費量、平均時速、アドブルー(排ガス処理用の尿素水)消費量、トラック単体の自重(軽いほど積載可能な重量が増える)など、輸送効率と持続可能性に関する各項目を実走行により測定した上で計算式を適用して決定する。 実際のデータを見れば、実走行におけるスカニア車の成績は際立っている。 スカニアの「スーパー」パワートレーンを搭載する「460 R ハイライン」の走行距離100km当たりの燃料消費量は、競合(第2位)との間に0.41リットルの差をつけた。長距離トラックが毎年15万km走行することを考えると、スカニア・スーパーは年間で615リットルもの軽油を節約できる計算だ。 仮に日本の軽油価格(全国平均)をそのまま当てはめると、約10万円分の差となる。しかもこれは第2位との比較であり、第3位以降とはさらに差が開く。 また、7040kgという車両重量は参加車両のなかで最も軽かった。平均時速は最も早い79.7km/hだったが、これは2023年5月に導入したCCAP(積極的な予測制御を行なうクルーズコントロール)の効果によるもののようだ。 テストは高速道路を中心にミュンヘン近郊の様々な公道を実際に走行して行なわれる。主催者側とともに参加メーカーのスタッフがデータを細かくモニターし、比較対象車のほかにリファレンス用トラックを用いることで、風や雨、気温など変化する条件の補正を可能にしている。 ちなみに、同時選考で最も革新的なトラックに贈られる「グリーントラック・イノベーション(トラック部門)」はメルセデスベンツの長距離輸送用大型BEVトラック「eアクトロス600」だった。