横浜DeNA”悩める守護神”山崎が満塁被弾で3敗目…ラミレス監督クローザー続投明言も配置転換の必要は本当にないのか
横浜DeNAが主導権を握った勝ちゲームだった。不振のソトの先制タイムリーに始まり、梶谷の3ランで2回に5点を奪い、先発の遠藤をKO。さらに5回にオースティンの本塁打でリードを6点に広げた。先発の平良は完封ペース。8回にマウンドへ上がった時点で球数は、まだ94球だった。 だが、西川、安部、ピレラに3連打を浴びて1失点。なお無死一、三塁で鈴木誠也をアウトコース低めギリギリに決まるストレートで見逃し三振に斬ったところで、ラミレス監督は、盤石の継投策に出る。 左の松山にまず左腕の石田。犠牲フライを許したが、アウトカウントを2つに増やし堂林を迎えたところでパットンにスイッチした。 だが、パットンが誤算だった。堂林に2ランを浴び、さらに続く會澤にも今季1号を打たれ、1点差に詰め寄られてしまったのである。平良の自責点は3となり、防御率1位から陥落することになってしまった。 「平良はいいペースだったが、リリーフは用意してあった。松山に石田、堂林でパットンというプランはできていた。石田の続投は考えていなかった」 ラミレス監督は、そう継投場面を振り返った。8回、9回に5点ずつを刻まれ暗転するとは、プラン外だったのが本音だろう。 ラミレス監督は、山崎のクローザー起用を続けていいのか?という問題を突きつけられた。防御率が8.74まで跳ね上がった山崎の配置転換問題である。ここまで12試合に登板し6セーブはしているが、これで3敗。3者凡退に抑えたのはセーブシチュエーションではなかった前日の登板一度だけ。すべての登板でヒットを打たれ、19日の巨人戦でも1点を守れなかった。この試合後、ラミレス監督は「明日の休みにゆっくり考えてみたい」と配置転換を示唆したが、本人と話し合いを持った結果、「ヤスは、これまでも苦しい時期を乗り越えて今の地位を築いたんだ」とクローザー続投を決断。22日のヤクルト戦でも5-5で迎えた9回に起用し、一死満塁の大ピンチを背負ったが、ラミレス監督が自らマウンドへ行き、アドバイスを送り、なんとか無失点に切り抜けていた。 もう“我慢も限界“の状況ではあったが、ラミレス監督は、山崎のクローザー続投を明言した。 「次の巨人戦で山崎に借りを返してもらいたい? そのつもりでいる。うちのベストのリリーフ2人で失点したが、こんなに得点されることなんてそんなに続かない。(山崎は)昨日は3人で終えた。いい形で抑えていた。残念ながらこういう形になったが、明日は休み。気持ちをリセットして火曜(の巨人戦)からまたしっかりと準備をしてもらえばいい」 「デイ・バイ・デイ野球(1日、1日ベスト戦略で挑む野球)」を掲げるラミレス監督であれば、今、山崎のクローザーに固執する必要はないと思うのだが、指揮官はブレない。このラミレス監督の判断は間違っていないのだろうか?