「埋伏歯(まいふくし)」の矯正治療はご存じですか? 治療期間や注意点も歯科医が解説!
埋伏歯がある矯正治療のQ&A 治療中・治療後の痛みは? 費用や治療期間の目安も知りたい!
編集部: 埋伏歯の矯正治療で開窓や牽引などをおこなう場合、痛みはないのでしょうか? 寺久保先生: 歯ぐきを切開する開窓については、処置の際に麻酔をしっかり効かせるため、術中に痛みを感じることはほぼありません。術後も痛み止めが処方されます。 編集部: 埋伏歯を矯正治療で治す場合、費用はどのくらいかかりますか? 寺久保先生: 埋伏歯の矯正治療は基本的に保険適用外なので、受診する歯科医院によって費用は異なります。通常の矯正治療に開窓や牽引の費用が追加されるため、平均的な費用よりはやや高くなるでしょう。追加費用の目安は、10~15万円前後です。詳しい費用については、治療を受ける歯科医院に直接お尋ねください。 編集部: 埋伏歯のある矯正治療の期間の目安を教えてください。 寺久保先生: ほとんどのケースは、通常の矯正治療と期間に大きな差はありません。ただ、症例によっては半年~1年ほど長くなる場合もあります。 編集部: そのほかに、埋伏歯の治療に際して気をつけたいことや注意点があれば教えてください。 寺久保先生: 「予約日に必ず受診する」「装置が外れたらすぐに連絡する」など、基本的に通常の治療と注意点は変わりません。ただ、治療に際しては、埋伏歯の治療に熟知した矯正専門医のもとで受けることをおすすめします。埋伏歯の治療では口腔外科医との連携も必須なので、そのあたりもよく確認しておきましょう。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 寺久保先生: 埋伏歯は放置すると、歯並びやほかの永久歯に悪影響を及ぼします。したがって、歯科医からその指摘を受けた場合は、怖がらずに矯正歯科を受診し、早い段階で適切な治療を受けるようにしましょう。また、お子さんに関しては8歳前後から生え変わりを注意深く観察し、少しでもおかしいなと感じたら矯正歯科に相談することも大切です。「全ての永久歯が生え揃ってから」ではなく、歯が自然に生えてこない可能性があることも頭の片隅に置いて、定期的な受診を心がけていきましょう。