ドウデュース出走取り消しで本命不在 群雄割拠の大一番を制するのは 競馬の有馬記念
2024年の中央競馬の総決算、第69回有馬記念(GⅠ)は22日に千葉県船橋市の中山競馬場(11R、2500メートル芝)で行われる。ファン投票で史上最多の47万8415票を集め、有馬記念が引退レースとなる予定だった昨年の覇者、ドウデュースが20日、右前肢跛行(はこう)のため出走を取り消した。この秋、天皇賞・秋とジャパンカップを制し、史上3頭目の秋古馬3冠を狙った大本命の不在により、レースは一転して大混戦の様相だ。 【写真】今年のエリザベス女王杯を制したスタニングローズ。有馬記念を最後に現役を退く ■GⅠ馬9頭が出走 断然の主役を担うはずだったドウデュースが、よもやのアクシデントで出走回避を余儀なくされた。1番人気が確実視された現役最強馬の不在は残念だが、有馬記念には他にも9頭のGⅠ馬が名を連ねる。群雄割拠の大一番を制するのはどの馬か。 ドウデュースに代わって人気を集めそうなのが、3歳のGⅠ馬2頭だ。まずは日本ダービーを制したダノンデサイル。菊花賞は激しい位置取りにペースを乱され、最後は鋭い脚を見せたものの6着に敗れた。レース後は宮城県の山元トレセンでケアに励んで次第にトレーニングの質を上げ、11月下旬には栗東に帰厩(ききゅう)。2週前追い切りでは坂路で好時計をマークし、安田翔伍調教師は「自然体で仕上げたい」と頂点を狙う。 その菊花賞で優勝したのがアーバンシック。日本ダービーは11着に敗れたものの、秋初戦のセントライト記念で重賞初制覇。勢いをかって3歳クラシック最後の1冠を制した。その後は福島県のノーザンファーム天栄で5日まで調整し、美浦に帰厩。引き続き手綱をとるルメール騎手は有馬記念で最多タイの4勝目を目指す。 有馬記念をラストランに予定していた馬はドウデュースだけではない。今年のエリザベス女王杯を制したスタニングローズが有馬記念を最後に現役を退く。初コンビを組むのが、英国を中心にGⅠ通算200勝を達成したムーア騎手だ。11月30日に栗東に帰厩し、本格的な調教を開始。2022年秋華賞と合わせ、GⅠ3勝目を手にして引退に花を添えられるか。 ■春秋グランプリ制覇なるか