ドウデュース出走取り消しで本命不在 群雄割拠の大一番を制するのは 競馬の有馬記念
有馬記念は宝塚記念とともにファン投票で優先出走権が与えられるグランプリレースで、今年の宝塚記念を制したブローザホーンにとっては史上12頭目の春秋グランプリ制覇がかかる。前走のジャパンカップは12着に沈んだが、吉岡辰弥調教師は「展開が合わなかっただけ。具合はいいので、かみ合えばやれていい」と逆襲を期す。
大阪杯を勝ったベラジオオペラも、虎視眈々とGⅠ2勝目を狙う。天皇賞・秋で6着に終わった後は、有馬記念に向けて順調に調整しており、「トリッキーな中山競馬場はレースがしやすい」と上村洋行調教師。持ち前の機動力を発揮してファン投票3位の人気に応えたい。
昨年の天皇賞・春を制したジャスティンパレスは今年、4戦して未勝利と思うような結果が出ていない。昨年の有馬記念で1番人気(4着)に推された実力馬が、得意の長丁場で巻き返すか。
昨年のホープフルS勝ち馬で、牝馬として史上初めて2歳混合GⅠを制したレガレイラ、昨年の有馬記念で大外枠を克服して2着に食い込んだスターズオンアース、2021年の日本ダービーを制したシャフリヤールも侮れない。
◇有馬記念 1956年、日本中央競馬会(JRA)の当時の理事長、有馬頼寧(よりやす)氏がプロ野球のオールスター戦をヒントにファン投票選出馬によるレースを創設し、「中山グランプリ」の名称でスタート。翌年急逝した有馬理事長の功績をたたえ、第2回から「有馬記念」と改称された。毎年12月下旬の日曜日に開催され、暮れの風物詩として定着している。
これまでで最多の入場者数は、芦毛の怪物オグリキャップのラストランとなった第35回(90年)の17万7779人。武豊騎乗のオグリキャップは最後の直線で鮮やかに抜け出し、有終の美を飾った。