阪神D3位・木下里都、スピッツ・草野マサムネが中学校の先輩だった! 虎と出会った奇跡がこの胸に…僕も飛べるはず
阪神からドラフト3位指名を受けた木下里都投手(23)=KMGホールディングス=が11日、福岡市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金6000万円、年俸1000万円で仮契約した。母校の福岡市・原北中の先輩である4人組バンド「スピッツ」のボーカル・草野マサムネ(56)のようにファンを楽しませるために「頑張ってやっていかないといけない」と、アスリートとなる決意を語った。 競争続きの曲がりくねった道を行く覚悟を胸にし、契約書にサインをした。笑顔でタイガース帽をかぶったD3位・木下は大きな目標を胸に据え、ハイレベルな世界へと羽ばたく。 「まずは球団を代表する投手になることを目標に、1軍でしっかりと阪神の勝利に貢献できるように頑張っていくとともに、将来的には日本を代表する投手になることを目標にやっていきたい」 活躍したい―。金屏風を背にし、その響きだけで強くなってくれる気がした決意表明だった。投手となったのは大学時代でありながら、いまでは最速156キロという好素材。KMGホールディングスは今年いっぱいで退社予定だが、それまでは午前中に社業、午後に練習とコンディション調整に余念なく動き回り〝明日君がいなきゃ困る〟と思われる存在になるための準備を進めていく。 泥まみれになるまでボールを投げた中学時代。通っていた原北中の先輩には「スピッツ」のボーカル・草野マサムネがおり、右腕自身ももちろんメロディーに耳を傾けたことがある。 同じ学び舎を巣立った先輩は日本の歌謡史に名を刻み、人々の心を震わせてきた。ステージとマウンド、職場は違う。ただ、木下は「ファンのみなさんを楽しませようとやっているという点では野球と一緒。自分もファンのみなさんを楽しませる、感動させるという意味では、これから頑張ってやっていかないといけないところではある」。これからは一人のアスリートとして表舞台に立つ身となり、喝采の中でパフォーマンスを披露するのは共通項だ。ファンあってのプロ野球―。その世界で求められることはすでに理解している。 「阪神のファンのみなさまは野球に対する熱意が素晴らしい、というのは聞いております。その中で素晴らしいプレーができたら、と思います」