アメリカ消費者物価、11月は2・7%上昇…市場予想通り
【ワシントン=田中宏幸】米労働省が11日発表した11月の消費者物価指数の上昇率は前年同月比2・7%で、2か月連続で伸びが加速した。市場予想通りだった。
食品は2・4%上昇で2か月ぶりに伸びが拡大した。車社会の米国で生活必需品のガソリンは8・1%下落し、6か月連続のマイナスとなった。変動が大きい食品とエネルギーを除いた指数は3・3%の上昇だった。住居費やサービス部門の伸びは緩やかになっているものの、インフレ(物価上昇)圧力は根強いままだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)は11月、0・25%の利下げを決めた。今月17~18日の連邦公開市場委員会(FOMC)でも0・25%の追加利下げを行うとの観測が高まっている。米経済が堅調に推移する中、FRBは物価の再上昇の可能性に目配りしながら、利下げペースを慎重に判断する見通しだ。