空前絶後の2000本安打5人達成へ高まる可能性。そのXデイとは?
今季、通算2000本安打の達成の可能性がある5人がハイペースでヒットを量産する好スタートを切った。打撃10傑に巨人の阿部慎之助(38)、ソフトバンクの内川聖一(34)、阪神の鳥谷敬(35)の名前が入り、中日の荒木雅博(39)も14試合中7試合でスタメン起用されている。そしてアストロズの青木宣親も日米通算での2000本安打に残り26本に迫った。他には、ロッテの福浦和也(42)が、まだノーヒットだが、打撃不振のチームの救世主として1軍に昇格してきたばかり。14日の西武戦では9回一死満塁の一打逆転サヨナラのチャンスで凡退したが、まだ可能性は残っている。 別表を参考にして欲しいが、メジャーの青木を別枠で考えると、カウントダウンに最も近いのが荒木の32本で、続いて阿部の64本、福浦の68本、内川の86本、鳥谷の111本となる。 現在のヒット量産ペースから、それぞれの2000本安打達成のXデイを換算してみた。荒木が最も残り本数が少ないが、試合出場数と現段階でのヒットのペースが少々遅いため、NPB組で最もXデイが近いのは、阿部の47試合目、6月13日の交流戦のソフトバンク戦(東京ドーム)となる。 続いて荒木の64試合目、7月5日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)。内川の64試合目、7月9日の日ハム戦(札幌ドーム)、鳥谷の85試合目、8月3日の広島戦(マツダスタジアム)と続く。ちなみに日米通算で達成する青木のXデイが、最も早く、23試合目、5月11日のホームのブレーブス戦が予測される。 だが、これらのXデイは、あくまでも現在のヒット量産ペースからの換算。いずれペースダウンする可能性が十分に考えられるため、この日時よりも早く達成することは考えにくい。逆に過去の例を見ても、直前に生みの苦しみから“プチスランプ”に陥るケースも少なくないため、実際は、この最速Xデイから、10試合から20試合ほど遅れて達成するのではないだろうか。 荒木は22年目、阿部、内川は揃って17年目、鳥谷も14年目のベテランである。彼らが2000本達成のメモリアルイヤーに打撃10傑に顔を出すほどのハイペースでヒットを量産している理由は何だろう。 誰もが記録よりも「チームの勝利」を口にする。もちろん、阿部と内川はチームの4番であり、チームリーダー的な立場にある彼らがチームの勝利を大前提として考えているのは当然だろう。だが、その一方で「節目の成績」「積み重ね」という言葉も出る。プロ野球選手にとって、記録というものが、非常に大きなモチベーションになっていることは間違いない。好調とメモリアルイヤーの因果関係はある。