胃腸の不調の原因、炎症を緩和する5つの方法
・睡眠を優先する 十分な休息を取らないと、サイトカインやそのほかの炎症性化合物のレベルが上昇することが研究で分かっている。「すべてストレスに関係します」と話すアダムス博士。胃腸には概日リズムに連動した運動複合体があり、睡眠スケジュールがずれると腸の運動が乱れます、と彼女は語る。「大体同じ時間に就寝するとリズムが一定になり、胃腸の問題も起きにくくなります」 自分の好みの温度に合う寝具や早朝の光を遮断する遮光カーテンなどにして、寝室を安らぎの空間にしよう。スマホで時間を確認する代わりに、ナイトスタンドに目覚まし時計を置くのも非常に効果的。夜中にスマホに手を伸ばしSNSに没頭してしまったことがある人は多いはず。
腸の炎症の原因
腸の炎症には、食事や生活習慣に関連した誘因以外にもいくつかの要因が関係している。 ・抗生物質、特定の抗うつ薬、プロトンポンプ阻害薬(潰瘍や胃食道逆流症に処方されることがある)などの一般的な薬剤にはすべて、炎症を引き起こす側面がある。頭痛や生理痛の緩和に服用する市販の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)も、頻繁に服用すると胃の粘膜を刺激する恐れがある。「私の経験上もっとも一般的な原因は、患者が服用している薬など、何らかの環境的要因によるものです」とベッドフォード博士。もちろん、医師が処方した薬の服用は止めないようにして。代わりに、次回の診察時に懸念事項を医師に相談しよう。 ・感染症や慢性疾患も炎症に影響する可能性がある。ただし、炎症と疾患のどちらが先に起こったのかを判断するのは、難しい場合がある。たとえば研究によると、炎症があると食中毒による感染症にかかりやすくなる可能性があるという。クローン病や大腸炎などの炎症性腸疾患やロングコビッド(新型コロナ後遺症)も、腸の炎症に関連している。 ・まだ十分に解明されていないけれど、「環境的な要因も炎症に影響する可能性があります」とスーパンさんは話す。例として、炎症と大気汚染の関連性が、いくつかの研究で明らかになっている。水質や(とくに幼少期の)プラスチックへの曝露との関係も調査されている。