胃腸の不調の原因、炎症を緩和する5つの方法
・オメガ3脂肪酸サプリの摂取を検討する サーモンが苦手、または脂肪分の多い魚を毎週2、3回食べるのは難しい場合は、オメガ3脂肪酸のサプリを摂取することで同様の抗炎症効果が得られます、とスーパンさんは話す。オメガ3脂肪酸のサプリを摂取することは、「胃腸だけでなく、体全体の炎症と闘うもっとも優れた手段の一つです」と彼女は語り、ベッドフォード博士もこの意見に同意する。「オメガ3脂肪酸には抗炎症作用があり、効果が期待できます」と博士は話す。 ただし、サプリについて一つ注意すべきことがある。プロバイオティクスのサプリに頼る人がいるいっぽうで、その影響の出方は人によって違う。「プロバイオティクスについて、私はいつも患者に、ある人には効くものがほかの人には効かないかもしれないと伝えています」とアダムス博士。 さらに彼女は、サプリを購入した際にそのプロバイオティクスが実際に生きているかどうか(健康効果を得るには生きていることが必須)消費者が判断するのは難しいかもしれません、と指摘している。そのうえ、炎症に対するプロバイオティクスの使用をサポートする確実な科学的証拠もそれほど多くない。 「腸の炎症がある患者に、特定の種類のプロバイオティクス菌が不足している可能性があるという研究結果もありますが、すべての研究でサプリの摂取が役立つことが示されているわけでもありません」とスーパンさん。炎症を予防したいなら、週に数回無糖のプレーンヨーグルトを食べると「腸内バランスが整い、炎症を抑える」のに役立つかもしれません、と彼女はコメント。
・ストレスを管理する 炎症においては、心と体のつながりが大きく関係してくる。また多くの感情を腸で感じられることから、腸を「第二の脳」と考える人もいる。「腸には脳と交信する独自の神経系があります」と話すアダムス博士。そのためストレスを感じると、胃腸にさまざまな症状が現れることがある。 「患者を見ていて、ストレスが強い時期に腸の症状が悪化する傾向に気付きました」とスーパンさんは話す。リラックスの方法は個人の好みによるいっぽうで、ヨガマットを使うのはいいアイデア。ある研究で一日90分間のヨガを週5回行った結果、炎症レベルとストレスホルモンのコルチゾールが大幅に低下したことが分かっている。 ほかにもストレス解消法として研究で実証されたものには、瞑想や心理療法、とくに認知行動療法などがある。50以上の研究から成るレビューでは、コーピング(ストレス対処)スキルに重点を置いたこの種のセラピーで、炎症誘発性サイトカインが減少することが判明した。また孤独と炎症の間には意外なつながりがあることから、忙しいと感じる時でも、ボランティアをしたり、クラスを受講したり、友達と遊ぶことも効果が期待できるそう。