天下一品が東京の店舗を続々閉店! 繁華街での"シメのラーメン"文化は終わったのか?
こってりラーメンでおなじみ、天下一品が東京・歌舞伎町店や恵比寿店など繁華街の店舗を続々閉店。これは、飲んだシメにラーメンという文化の衰退が一因? アンケートやラーメン店主の声から実情を探ってみた! 【アンケート】お酒を飲んだ後、外でシメのラーメンを食べたことがありますか? * * * ■最近、シメのラーメン食べました? こってりラーメンが有名なチェーン、天下一品の東京の繁華街の店舗が続々と閉店(歌舞伎町店、恵比寿店、池袋東口店など)。天下一品の広報担当者によると......。 「各店舗の閉店に関する取材についてはすべてお断りさせていただいております。あしからずご了承ください」 とのことで、はっきりとした閉店理由は不明なのだが、繁華街で飲んだ後にシメのラーメンを食べるという文化が減ってきているのでは?という疑問が浮上。 というわけで、20代から50代の会社員男性400人にアンケートで「この3ヵ月以内に、飲んだ後、外でシメのラーメンを食べたことがあるか?」を聞いてみたところ、50代はさすがに健康に気を使ってか10%台と少なかったが、各世代の平均で24%という数字が出た。これを多いと見るか、少ないと見るか......。アンケートではこんな声が。 「コロナが明けてからも朝まで飲むことがなくなったので、シメにラーメンを食べたくなることがなくなった。行っても2軒目までで、終電で解散になる」(38歳・広告) このコメントを分析してくれたのは、ラーメンライターでミュージシャンの井手隊長。 「コロナを経てシメのラーメン文化は完全に変わりました。繁華街の店舗は家賃も高いので、とにかく営業時間を長くして客数を稼ぐというのが勝ちパターンだった。しかし、コロナによる短縮営業で夜遅くまでの営業ができなくなりました。 もちろんそうした店に協力金は出ていましたが、それでも薄利多売でやっていた小さな個人店はどこも厳しく、コロナで撤退してしまったところが多々あります。 結果として、最近は深夜にシメのラーメンを食べられるような店自体が減ってしまったので、食べたくても食べられない状況になっているというのが衰退している要因かもしれません。今でも深夜にやっているラーメン店は貴重なので、行列ができる店舗もあるようです」 コロナを経て、深夜営業をしている店舗が減ってしまったことは大きいようだ。苦しいラーメン業界の中で業績好調な、関東を中心に展開する中華チェーンの日高屋はコロナ後も営業時間を短縮したままの店舗を置いた。広報担当者が語る。 「生産性の向上と顧客ニーズの変化によって、深夜営業をしなくても、コロナ前以上の売り上げを取れています。意図した営業時間短縮ではございませんでしたが、結果的にいい業績につながったのではないかと考えます」 やはり顧客であるわれわれの意識はコロナを経て大きく変わったようだ。