休業要請を全面解除 大阪・吉村知事が会見(全文3完)ゼロリスク目指していない
「1」はすぐ超えてしまう
先ほど申し上げたいろんな、「大阪モデル」を作るときにわれわれなりに緊急事態宣言期間中のいつがピークであってどういうふうに増えたのかなっていうのを見ていくと、やっぱり3月下旬にその数値っていうのは一気に2とか3とかになってきてます。3月の二十何日ぐらいに3になって、3月のもう本当に末、4月の1日とかあそこら辺になると、実はその数値が下がってきてるんです、前週増加比っていうのは。感染者は増えてるんですよ。われわれが把握できる感染者は増えてるんですけど、その数値自体はもう下がってきてます。つまり減少というのを示してたということになります。これはあとから分かったことですけども。 そういうことを分析すると、やはり3月末の段階である程度、実はピークアウトしてたんじゃないかっていうことも、そこで僕1つ気付いた点でもあるんですが。逆にその数値が上がってそのあとわれわれが把握する患者数がうわっと伸びてきたので、今後のことを考えても、その時点のわれわれが把握してる数字は少なくても、その数値が上がってくるということは、そのあと大きな波が来る可能性があるよっていうことを示す数値として、やはり前週増加比、感染源不明の、これは非常に有効な数値だと思っています。 ただ、一定の母数が必要だということなので、その母数、プラス、僕は1を超えるのはすぐ超えてしまうので、2ぐらいが急拡大という意味では適切なんじゃないかなとは思ってますが、たぶんここは藤井部長と意見がまったく違うところだと思いますから、それはそのまま採用させることはないと思いますけど、専門家の意見も聞いて、僕は今、そういうふうに思ってます、アラートを鳴らすっていう意味ではね。これはゼロリスクは目指さないから。そう思ってます。
数値含めブラッシュアップすべきとの考えか
日本経済新聞:先週、変更されたときは、黄色信号のつけ方を変えられてたかと思うんですけども、今回、数値基準ということで、信頼性が揺らぐという意見もありますけれども、知事としては数値も含めてブラッシュアップするべきだというお考えでしょうか。 吉村:ええ、もうそういうことです。これはだって何もないところからつくり上げてるわけですから、さっき言った僕が言った趣旨ね、医療崩壊を防ぐ、医療崩壊の中で社会経済を動かしていく、感染の急拡大、これをできるだけ早く察知して抑え込む、これが趣旨なので、そこを追い求めます。今ある数字が絶対正義とは思ってませんので。ですので、そこで不都合なところが出てきたとしたら、その趣旨に照らして、より適切になるような数字があるんであれば、そこを追い求めてバージョンアップしていくべきだと思ってます。 なので、皆さんの中にはすぐ変えたとか、反対派の人はおかしいとか言うけども、僕の認識ではもうバージョンアップです。もともと100%完璧だと思ってないので、常にバージョンアップする意識が必要だろうというふうには思ってます。ただ、バージョンアップするっていっても趣旨は変えませんのでね。その背景にある思想は変えないですから、その中でよりその背景を表現する数字としてより適切なものがあれば、僕はそれは専門家の意見も聞いてバージョンアップさせていくべきだと思ってます。 それ以外にもっと分かりやすい、より正確な数値があるんであれば、僕はそれを採用したいと思ってます。それがK値になるのか、実効再生産数になるのかは分かりません。実効再生産数は僕らは計算できませんから、日々のリルタイムにも出てこないのでなかなか取り得ない数字にはなるんですけど、そういった予測値みたいなのをできるだけ、できるだけいいものをより常に追求するという姿勢は持っていきたいと思います。 これは時に批判も受けると思います。基準が変わっておかしいやんかとか言われるかもしれませんが、目的はその基準が絶対動かせない絶対正義ではなくて、その裏にある思想が、政策思想が僕は大事だというふうに思っています。それに照らして。ただ、今のもかなり練られたものなので、かなり精度は高いと思いますが、徐々に微修正なんかはしていきたいと思ってます。 日本経済新聞:ありがとうございます。 司会:次のご質問をお願いいたします。