「開発チームが語るスズキGSX-8Rの実力」GSX-R不在の時代に現れた、サーキットもイケるフルカウルスポーツ
GSX-Rのスピリッツを伝えるバイク
かつてスズキのラインアップには、その排気量と車格が絶妙だったスーパースポーツGSX-R750があった。さらにレースにも対応できるGSX-R600と、GSX-R1000があった。しかし残念なことに、いずれも日本・欧州では販売終了となった。 サーキット走行を視野に入れられるフルカウルスポーツバイク。その跡目を継げるのは現在のラインアップに見当たらない。だからこそGSX-8Rにはサーキット走行を楽しめるポテンシャルが必要だったし、それこそがGSX-8Sとの最も大きな差異といえるのかもしれない。 GSX-8R。「R」という文字に込めたスズキの思いや意義の正確なところはわからないが、優れたスポーツ性を有するモデルに冠される文字であることは疑いようがない。GSX-Rシリーズとは「R」の位置が異なるし、エンジン型式も排気量も違うが、GSX-8Rはスズキスーパースポーツの流れを受け継ぎ、現代、そして次世代へそのスピリットを伝えていく重責を担ったバイクといえそうだ。 レポート●山下 剛 写真●山下 剛/スズキ 編集●上野茂岐
スズキ GSX-8R主要諸元
【エンジン・性能】 種類:水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク:84.0×70.0mm 総排気量:775cc 最高出力:59kW(80ps)/8500rpm 最大トルク:76Nm(7.7kgm)/6800rpm 燃料タンク容量:14L 変速機:6段リターン 【寸法・重量】全長:2115 全幅:770 全高:1135 ホイールベース:1465 シート高:810(各mm) 車両重量:205kg タイヤサイズ:F120/70ZR17 R180/55ZR17 【カラー】 トリトンブルーメタリック、マットソードシルバーメタリック、マットブラックメタリックNo.2 【価格】 114万4000円