「公明・石井代表」落選は「自公離別」への序曲となるか
誰?
「支持層の世代交代というのはどの政党や組織も抱えている極めて難しい課題で公明・学会も例外ではありません。支持離れに拍車がかかることはあってもその逆はないだろうというのが定説ですね」 (同) 公明党の代表が総選挙で落選するのは2009年の太田昭宏氏以来のこと。与党が相当な向かい風にあって下野した選挙だったが、今回の石井氏の落選はその時以上のインパクトだと語られている。 当選9回を誇り、国対委員長や政調会長などを歴任した高木陽介氏も病気で手術したことで、今回の衆院選では出馬辞退を余儀なくされた。 「高木氏が健在なら石井氏の辞任後に代表就任ももしかしたらあり得たでしょうし、そうでなくても国対でのやり取りでかなり頼りになったはずなのですが……。石井氏の後継として岡本三成政調会長らの名が上がっていますが、“誰?”という声が大きいと思います。党としてなかなか難しい局面を迎えていることは間違いなさそうです」(同)
三行半を突きつけられる
石井氏は10月31日、代表辞任を表明した。11月9日に後任が決まることも発表されたが、前述の通り、誰が代表になっても退潮傾向に歯止めをかけるのは難しいとも指摘される。 「今すぐにということではないですが、選挙ごとに議席を減らすようだといずれ自民党から三行半(みくだりはん)を突きつけられる可能性もないことはないでしょうね。そもそも政治信条の面で両党は合致しているわけではありませんし、ある意味で自然な流れかもしれませんし、そのほうが“らしさ”を演出できるかもしれませんし」(同) 公明・学会の組織票が自民党の議員を下支えしてくれていた時代もまた今は昔ということになるのだろうか。 デイリー新潮編集部
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