「アンブロ」創業100周年のアーカイブ展をロンドンで開催 オアシスからヴァージルまで独断と偏見で選んだ9着の逸話
先日、前人未踏のプレミアリーグ4連覇を達成し、通算優勝回数を8に伸ばしたのがマンチェスター・シティFCだ。今やタイトルレースの常連ではあるものの、2008年にUAEの投資グループADUGに買収されるまでは、同リーグでの最高位が8位はおろか2部や3部で戦うこともあった。しかし買収以降、潤沢な資金で優秀な監督や選手を獲得し、2011/12シーズンに1968年以来となる44シーズンぶり3度目のリーグ優勝を達成(注:プレミアリーグは1992年に創設され、それ以前はディビジョン1が1部)。「アンブロ」は、このメモリアルなシーズンを含む2009~2013年だけでなく、1968年の2度目のリーグ優勝時を含む1967~1997年にもユニホームを手掛けていた。なお、2011/12シーズンは宿敵マンチェスター・ユナイテッドFCとし烈なタイトルレースを繰り広げ、勝利が優勝の絶対条件の中で行われた最終節では、フットボール史に残る奇跡の逆転劇を見せた。気になる方はぜひ下のYouTubeからドキュメンタリーを。
「アンブロ」×「オフ-ホワイト」コラボフランネルシャツ(2017年)
故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が2013年に設立した「オフ-ホワイト(OFF-WHITE)」といえば、「ナイキ」やバスケットボールとのつながりが強い印象があるかもしれない。しかしヴァージルは両親の出身国ガーナがフットボール人気の高い国であることから、幼少期より勤しみ、1990年代を代表する名選手ロベルト・バッジョ(Roberto Baggio)に憧れ、高校生の時にはMFとして所属していたクラブチームが州チャンピオンにもなっている。余談だが、彼が18歳の時に妻シャノン・アブロー(Shannon Abloh)と出会った場所は、フットボールの試合会場だったという。
この背景もあり、2017年に「アンブロ」とヴァージルは2017年春夏メンズ・コレクションで初コラボし、パリのランウエイショーで披露した。中でも、「オフ-ホワイト」の前身となった「パイレックス ビジョン(PYREX VISION)」のアイコンアイテムだったチェック柄のフランネルシャツを、パッチワーク風の手法でパンキッシュにリメイクしたアイテムは話題を呼び、今なお2次流通市場では高値で取り引きされている。