「アンブロ」創業100周年のアーカイブ展をロンドンで開催 オアシスからヴァージルまで独断と偏見で選んだ9着の逸話
イングランドは、ワールドカップの大会ごとにさまざまなアーティストの協力で公式応援歌を制作する習わしがある。同大会では「アンブロ」と同じくマンチェスター発のロックバンド、ニュー・オーダー(New Order)が担当した。彼らは、代表選手だったジョン・バーンズ(John Barnes)やポール・ガスコイン(Paul Gascoigne)らを招いた楽曲「World in Motion」を発表すると、全英シングルチャートで首位を獲得。同曲のMVでボーカルのバーナード・サムナー(Bernard Sumner)が3rdユニホームを着用していたことで話題となり、1st&2ndユニホームの人気を上回る名作となったのだ。なお、当時はミュージシャンがユニホームを着用して表舞台に立つことは珍しく、サムナーが先駆者と言われている。
「アンブロ」× ニュー・オーダー コラボユニホーム(2021年)
上記の件もあり、「World in Motion」のリリース30周年の際には、「アンブロ」とニュー・オーダーのコラボが2021年に実現した。3rdユニホームの襟や袖などのディテールを完全に再現し、左胸のエンブレムをイングランドサッカー協会のものから「World in Motion」のアートワークに置き換えた。ちなみに、アートワークを手掛けたのはグラフィックデザインの巨匠ピーター・サヴィル(Peter Saville)で、彼もまたマンチェスター出身である。
「アンブロ」×「パレス スケートボード」コラボユニホーム(2012年)
イングランドを代表するスケートブランド「パレス スケートボード(PALACE SKATEBOARDS以下、パレス)」の面々も、3rdユニホームに魅了された者たちだ。2012年の「アンブロ」との初コラボでは、3rdユニホームにオマージュを捧げたアイテムを発表。全体のデザインは踏襲しつつ、右胸に付く「アンブロ」のロゴ“ダブル・ダイヤモンド”をブラックからホワイトに、左胸のイングランドサッカー協会のエンブレムを「パレス」のアイコニックな“トライファーグ”に変更した。