「アンブロ」創業100周年のアーカイブ展をロンドンで開催 オアシスからヴァージルまで独断と偏見で選んだ9着の逸話
「アンブロ」は創業以降、英国を中心に数多くのフットボールクラブをサポートし、1952年ヘルシンキ・オリンピックではイングランド代表にユニホームを提供。続く1958年FIFAワールドカップ・スウェーデン大会でブラジル代表が、1966年FIFAワールドカップ・イングランド大会でイングランド代表がそれぞれ初優勝した際にも「アンブロ」のユニホームを着用し、確固たる地位を確立。当時、英国の85%のクラブが「アンブロ」のユニホームを採用するまでに成長したのだ。同時に、現在では一般的となったクラブや代表のレプリカユニホームの販売を、世界で初めて開始したのが「アンブロ」であることを添えておく。
その後、紆余曲折あり2007年にナイキ(NIKE)が買収するも、12年にアメリカのアイコニックス・ブランド・グループ(Iconix Brand Group)へ売却され、現在に至る。なお、日本では1998年にデサント(DESCENTE)が商標使用権を取得しており、国内の「アンブロ」コラボユニホームの火付け役となった「バル(BAL)」をはじめ、「コモリ(COMOLI)」や「ユハ(JUHA)」などとのアイテムは、全て日本企画だ。
前置きが長くなってしまったが、そんな由緒正しきフットボールブランドである「アンブロ」の貴重なビンテージアイテムを、とくとご覧あれ。
イングランド代表3rdユニホーム(1990年)
1990年FIFAワールドカップ・イタリア大会のため、「アンブロ」はイングランド代表に新作のユニホームを提供した。1st&2ndユニホームは国旗“セント・ジョージ・クロス”に着想した、伝統的なホワイトとレッドをベースとしたデザイン。対して3rdユニホームは、ガラス製の灰皿に反射する光をイメージした、幾何学パターンのデザインだった。この極めてデザイン性の高い1着は、残念ながら大会中に選手たちに着用されることはなかったものの、とある著名人をきっかけに脚光を浴びることになる。