「これは希望の光だ」なぜマンUはラッシュフォードを放出候補にするのか? 変革者ラトクリフ氏の一貫した“基準と献身” 論理
マンチェスター・ユナイテッドの共同オーナーを務めるジム・ラトクリフ卿が猛烈なリーダーシップを発揮している。信頼を表明していたエリック・テン・ハフ監督の解任、主力選手のベンチ外行き、就任して日の浅いスポーツディレクター(SD)の退任等には批判の声が上がっているなか、ラトクリフ氏のクラブ政治にはどのような未来があるのか。イギリスメディア『Guardian』が現地時間16日に報じた。 【一覧】プレミアリーグ 2024/25夏の移籍情報 全20クラブ まず先日のマンチェスター・ダービーでクラブ生え抜きのエースFWマーカス・ラッシュフォードをベンチ外とし、さらには今冬の放出候補という扱いまでしている件について同メディアは、「その理由を理解するには、アインシュタインのような天才である必要はない。FWの真価はゴールとアシストで示される。チームで最高級の給料を手にする彼のリーグ戦での数字は、19/20シーズン(17G7A)と22/23シーズン(17G5A)を除けば期待外れのものである」と、費用対効果の問題を挙げている。さらにはテン・ハフ監督時代から懲戒処分を受けてきたナイトクラブ通いの問題を取り上げ、「ラトクリフ氏がどれほどユナイテッドの“悪習”を正そうと決意しているかが明らかになった…彼の眼には、チームを修復するために“基準と献身”が必要だと映っているのだ」と、ラトクリフ氏の一貫した態度を伝えている。 そして今季よりSDに就任したダン・アシュワース氏が、わずか5ヵ月で退任となったことについては、「ラトクリフ氏は、アシュワース氏と仕事をするのが不可能だと判明した段階ですぐにこの決断に至った。もし彼がグレイザー家のような関心の薄いオーナーなら意見の相違は起こらなかっただろうし、アシュワース氏はおそらくまだ残っていただろう。ラッシュフォードの給料を負担するクラブが現れれば、今冬背番号10も同じような道を辿ることになりそうだ」と、クラブ経営上の冷静な判断だったことを伝えており、「ユナイテッドのスタッフは、ラトクリフ氏を冷酷だが公正な人物だと評している」と、クラブ内部の声も報道している。 そして最後は、「一つだけはっきりしていることがある。ラトクリフ氏が、146年の歴史を持つユナイテッドの組織を変えたいという、野心を持っていることだ。彼が成功するかどうかはまだわからない。しかし、ラトクリフ氏は本気であり、ユナイテッドが再び力を取り戻すことを切望するファンにとって、これは希望の光だ」と結んでいる。
フットボールチャンネル編集部