なぜ横浜DeNAのラミレス監督は不振のオースティンを降格どころか3番で起用してハマスタ初G倒に成功したのか?
横浜DeNAが18日、横浜スタジアムで行われた巨人戦に6-0で快勝、今季本拠地での対巨人4戦目にして初勝利を収めて連敗をストップした。勝負を決めたのは21打席ヒットがなかった不振のタイラー・オースティン(29)の6号3ラン。ラミレス監督は前日打順降格をほのめかしていたが、逆に本拠地データを根拠に3番起用し、それがズバリと当たった。2位の阪神が中日に逆転勝利したため巨人のマジックは「35」のまま。横浜DeNAの遅ればせながらの逆襲が始まるのか。今日19日からは横浜スタジアムの客入れ制限が緩和され上限が1万6000人に引き上げられる。ファンの存在も追い風になりそうだ。
オースティンの6号3ランで勝負あり
眠れる最強助っ人が目を覚ました。 2-0で迎えた3回。梶谷、ソトの連打で作った無死二、三塁の追加点機に「3番」のオースティンのバットが火を噴く。カウント0-2と追い込んだ巨人の炭谷は、外角のボールゾーンに構えていたが、新人王候補の戸郷が投じたスライダーは甘く内側に入ってきた。オースティンは失投を見逃さない。逆方向にボールをすくい上げるように強くコンタクトすると打球は右中間へ。打球はハマスタに吹き荒れていた強い浜風に乗ってスタンドへ届く。勝負を決める6号3ラン。 「グレートだ。調子は良くないと感じていたが、アウトにならなかったことを嬉しく思う。まだ100パーセントの状態に戻っているとは思えないが、いつものルーティンを守って打席に向かっている」 オースティンは、試合後のオンライン会見で、そう復活の一打を冷静に振り返った。 ラミレス監督の3番起用に応えた。 オースティンは7月31日の阪神戦で打球を追って右翼フェンスに激突。首を痛めただけでなく脳震盪まで引き起こし予想外の長期離脱を余儀なくされた。12日の中日戦で復帰。その第1打席に、いきなり5号3ランを放ったが、そこからがサッパリ。ラミレス監督は、その後2番で起用したが、この日まで4試合、20打席ノーヒットで前日のヤクルト戦後には打順降格をほのめかしていた。だが、一夜明け、ラミレス監督が下した決断は3番起用。降格どころかクリーンナップに昇格させたのである。