元No.1カリスマホスト城咲 仁が44歳で“チャーハン修行”に打ち込んだ深い理由
テレビショッピングでは驚異の2億5000万円売上も!
城咲さんがタレント活動と同時進行していたのが、テレビショッピングでの実演販売だ。 「19年前から通販専門チャンネル『QVC』で商品の販売をしてます。基本的には台本があるうえで商品を紹介するのですが、あるとき自分とあまり関連性がない商品を売ろうとして、企業が大量の在庫を抱えてしまったことがあったんです。それではいけないと思い、自分も周りも納得する商品だけを販売することにしました。 それ以来、台本通りに喋るのではなく、開発者に話を聞いたり、工場まで行って視察させてもらったりして、商品を十分に理解したうえで実演販売しています。食品など口に入れるものは特に責任が重いので、商品に関わる資格も取りました」。 たゆまぬ努力のおかげで、1日に2億5000万円の売り上げを出すまでの成果を上げた。
今では商品開発にも携わるようになり、現在チーム制で開発から販売まで一貫して行っているという。 商品開発のノウハウを学んだ城咲さんは、ある一大プロジェクトに取り組むこととなる。父親・岡山 実さんが営む中華料理店、丸鶴のチャーハンを冷凍食品にしたのだ。
人間形成された、父親との修行時間
丸鶴の「しっとりチャーハン」は、絶妙なしっとり食感とコショウのアクセントが効いた店を代表する人気メニュー。板橋の町中華でありながら、遠方からわざわざ訪れるファンも多い。 「テレビやYouTubeに出たこともあり、『しっとりチャーハン』を求めて全国からお客さんが来てくれていました。連日行列が絶えず、親父も1日中鍋を振っていましたね。 そんな無理が祟ったのか、2021年の夏に店で倒れてしまったんですよ。僕も独立して仕事も増えた頃だったので、さすがに店は継げない。ただ自分なりの恩返しとして、チャーハンの味を残そうと冷凍食品の開発に乗り出したんです」。
父親に自分の思いを伝えると、条件付きで承諾してくれたという。 「まずは冷凍チャーハンを商品化していいかを相談しました。親父は、『作ってもいいけれど、お前がまずチャーハンを作れるようになんなきゃやらせないよ』と。自分が作れなくてどうやって製造メーカーと話しするんだというんです。親父のいうことは、もっともだったので『修行に入らせてください』とお願いしました」。