【特集】「駐車スペースが足りない」“2024年問題”の裏で勃発する休憩所争奪戦!『働き方改革』で改善された社員の分は業務委託に…ドライバーに立ちはだかる“新たな壁”と“法の抜け穴”
中継地点の京都府から埼玉県まで運ぶのは、職務歴4年半の若手ドライバー・かなさん(26)。かなさんは前日の深夜に埼玉県を出発し、別の荷物を京都府内に届けました。その後、休憩をはさんで、山口県から来たドライバーとトラックを“交換”。そして再び埼玉県へ戻ることで、長距離を一気に移動する必要がなくなり、ドライバーの負担を減らすことができます。 取材した日、関西は警報級の大雨でしたが…。 Q.こんな大雨でも行くのですか? (『フジトランスポート』ドライバー・かなさん) 「仕事ですからね(笑)雨で休みになるわけではないので」 かなさんには、雨よりも心配していることがあります。 (かなさん) 「毎回不安に思うのは、休憩を取れる場所がなかったりすることです」
国は『ドライバーが連続して運転できるのは4時間まで』と定め、これまでは荷物の積み込み作業の時間が“休憩等”に含まれましたが、2024年4月以降は『“純粋な休憩”を30分以上確保すること』が求められています。 ただ、この“休憩”が、ドライバーの新たな悩みの種に…。 (かなさん) 「本当に“満員電車に座れた気分”で、とめられたらラッキーです(笑)」
夜が遅くなるにつれて、トラックの交通量も増えます。かなさんは、京都を出発してから3時間を過ぎたところで、サービスエリアに入りました。 しかし…。
(かなさん) 「とまれる所があったら、とまりたいですけど…こんな感じで、トラックが溢れています」 Q.全然とめられないですね…。 「そうなんですよ…」 Q.とまっているトラックのドライバーたちは、休憩しているんですか? 「そうです」
また、休憩を取らなければならないトラックが駐車スペース以外にも大量にとまり、通行にも支障をきたしています。かなさんは空車のないサービスエリアを出ることにしましたが、本線に戻る道にまで駐車中のトラックがずらり…。 (かなさん) 「油断できないのがここからで、加速しなきゃいけないけど、狭くて怖いから減速するんです。だから全然加速できないし、この速度で合流するのは危ないじゃないですか。次は遠州森町パーキングエリアなので、とめられたらいいなーと思っているんですけど…」