F1候補生ベアマン優勝! レッドブル育成マルティ下す。宮田莉朋22位|FIA F2シュピールベルグ・スプリントレース
レッドブルリンクを舞台に開催されているFIA F2第7戦シュピールベルグ。6月29日(土)にはスプリントレース(レース1)が行なわれ、プレマのオリバー・ベアマンが優勝した。ローディンの宮田莉朋は22位だった。 【リザルト】FIA F2 2024シュピールベルグ・スプリントレース F2のスプリントレースはタイヤ交換義務がなく、レッドブルリンクでは28周の短期決戦。前日に行なわれた予選順位から上位10名がリバースグリッドとなるため、インヴィクタのクシュ・マイニがポールポジションにつけ、ベアマンがフロントロウに並んだ。宮田は最後列21番手からの出走となった。 スタートで抜群の蹴り出しを見せたのはベアマン。カンポスのペペ・マルティは混戦の中、スタートで出遅れて後退していたマイニと接触しフロントウイングの左翼端板を失ったものの、2番手に浮上した。 3番手に後退したマイニには、ポイントリーダーにつけるハイテックのポール・アーロンやインヴィクタのガブリエル・ボルトレトなどが食らいついたが、なんとかポジションを守った。 序盤、ベアマンは独走状態に持ち込んだかと思われたが、レース中盤に入ると2番手マルティ以下5番手ボルトレトまでが接近。さらに後方では激しい入賞争いが繰り広げられたが、上位陣は終盤戦に向けてタイヤをセーブしながらの膠着状態となった。 上位争いが動いたのは21周目。アーロンはターン3でマイニとの差を詰めると、続くストレートでオーバーテイクを完了して表彰台圏内に。マイニは続けざまにチームメイトのボルトレトにも交わされてポジションを落とした。 先頭に目を移すと、ベアマンは一時マルティに1秒以内まで迫られたものの、再び差を開いてファイナルラップへ突入。来季ハースからF1デビューと噂されながら今季はF2で苦戦してきたベアマンだったが、ここで今季初優勝を手にした。 2位はマルティ。手負いの状態で表彰台を手にしたが、「序盤で差を詰めていれば……」と悔しさも滲ませた。 激しい3位表彰台争いを制したのはアーロン。終盤にはボルトレトの猛攻を受けたが、それを凌ぎ切った。ここまでは全ラウンドで表彰台を獲得しており、ドライバーズランキング首位の座をキープ。リードも広げた。 宮田は最下位の22位。レース中に19番手までポジションを上げたものの、入賞までは程遠い状況であった。日曜日のフィーチャーレースに向けて情報収集しようと考えたか、終盤にピットでタイヤを換えてファステストラップを記録した。
滑川 寛