「4年生になった時に"全員がエース"と思われる学年に」駅伝続々デビューの駒大2年生世代、村上響は上尾ハーフでもアピール
11月17日に行われた上尾シティハーフマラソンで駒澤大学の村上響(2年、世羅)がチーム2番手の3位につけた。全日本大学駅伝で3大駅伝デビューを果たした2年生は、レース後「楽しかったです」と笑顔を見せ、充実感をうかがわせた。 【写真】フィニッシュ後、2位だった帰山侑大と熱い抱擁を交わした村上響
悔しさは残るが、結果には「満足」
藤田敦史監督から全日本大学駅伝に出走したメンバーも含めて「もう1回上尾で選考するよ」と送り出された今回のレース。全日本が終わってから2週間という短いスパンだったが、1週間で疲労を抜き、1週間で調整という形で臨んだ。 集団について余裕を持ってラスト5km以降仕掛けていくというレースプランを立て、1時間2分20秒を切ることを目標に挑んだ村上は、序盤から中央学院大学の吉田礼志(4年、拓大紅陵)が引く先頭集団につけ、徐々に集団が絞られる中、しっかり先頭についた。15km過ぎにチームメートでもある帰山侑大(3年、樹徳)の仕掛けにも離れることなく最後まで優勝争いに絡み、おおむねプラン通りにレースを進め、目標タイムを上回る1時間2分04秒で3位に入った。 全日本からずっと調子が良く、「いい意味で全日本の流れを切らさずにやることができた」と話し、レース後は「久々に速く走れた。あと少しで1分台という部分では悔しいところはありますけど、自分の満足いく結果にはなったと思います」と手応えを口にした。 藤田監督も「結構汗っかきで、後半日が照ってきた時にどうかなと思ったんですけど。あれだけ持ちこたえたっていうのはかなり上出来だったと思うし、何より優勝争いができたってところが評価できるポイントだと思います」と評価した。
まずは学年全体の底上げを
4連覇を果たした昨年の全日本大学駅伝、16人のチームエントリーでチームを引っ張り続けた4年生の6人に次いで多くエントリーされたのが今の2年生世代だった。結果として誰も走らず、箱根駅伝でも出走することはなかったが、今年になり出雲駅伝で島子公佑(2年、伊賀白鳳)、全日本大学駅伝で村上、安原海晴(2年、滋賀学園)と続々と大学駅伝デビューを果たした。 まだ出走経験がないメンバーでも、2年生には今回の上尾で自己ベストを更新し9位に入った小山翔也(2年、埼玉栄)や全日本でチームエントリーに入っていた小松聖(2年、秋田工業)など活躍が楽しみな選手も多い。 村上は「島子が出雲を走ってくれて先駆けになってくれた。その流れに乗って僕がハーフでしっかり結果を残したことによって、今後も2年生が勢いづけばいいなと思ってます」と話し、自分がというよりも「学年全員で駒澤大学を支えていきたいですし、僕らが4年生になった時に全員がエースって思われるような学年にしたい」と学年全体での底上げをめざす。