芸人・大瀬うたじさん逝去 「脳幹出血」の原因・なりやすい人の特徴を医師が解説
脳幹出血の主な原因
・高血圧 脳出血の最大の発症原因は高血圧です。これは脳幹出血の場合にも当てはまります。 血圧が高い状態が続くと、血管への負担が高まり、動脈硬化が進んでしまうことで、結果的に血管が破れて出血しやすくなるという変化が生じてしまいます。 高血圧は脳以外の心臓などの病気にも悪影響を及ぼす可能性があります。長期間にわたって血圧が高い状態を放置するということは避けるべきです。 ・脳幹部の血管異常 脳血管の異常が脳幹部に見られる場合もあります。特に海綿状血管腫という血管の病気が脳幹部で見られる場合には注意が必要です。海綿状血管腫は脳内の至る部位で発生する可能性がありますが、脳幹部にできる海綿状血管腫は他の部位のものに比べて出血率が高く死亡率も高いという特徴があります。脳幹部は重要な神経線維などが密集していることから、小さな出血でも神経症状が出現して見つかるケースもありますが、脳ドックなどで偶然見つかることもあります。
脳幹出血を発症しやすい人の特徴
・高血圧症の人 前述のように血圧が高いことが脳幹出血の発症原因として重要です。塩分摂取量が多い食事を続けていたり、肥満であったり、睡眠時無呼吸症候群などの病気を有していることも血圧が上がる要因となるので、当てはまる場合には注意が必要です。 ・喫煙者・アルコール多飲の人 喫煙は脳卒中以外にも、がんや心臓病、肺の病気などの危険性を高めることが知られています。タバコをやめることで発病リスクを下げる効果がありますので、今から禁煙を実践することでも全く遅くありません。そして、大量にアルコールを摂取することも脳卒中のリスクを高めることがわかっています。1日1合程度を目安に飲酒するようにし、週に2日程度は休肝日を設けるようにしましょう。
すぐに病院へ行くべき「脳幹出血の症状」
ここまでは脳幹出血の症状となる症状を紹介してきました。以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。 突然意識状態が悪くなった場合は、脳神経外科へ 脳出血は突然発症します。大声で話しかけても揺さぶっても意識が戻らない場合や、嘔吐を繰り返している場合には、救急車を呼んですぐに病院を受診する必要があります。症状だけでは脳幹出血かどうか判断できず画像検査を行い診断しますが、脳幹出血の場合には致命的な状況に陥る可能性も高いので、早く受診することが大切です。