D2Cブランドを悩ませる プロモコード の漏えい。利益率にも大きな打撃与える
漏えいはなぜ問題か
チェン氏は、売上が増加することは良いことだと認識されているが、漏えいを許せばいくつかの影響が出ると述べている。チェン氏によると、顧客が10%の割引を得るために、エニーデイのEメールニュースレターにサインアップするのではなく漏えいしたコードを使ってチェックアウトした場合、必ずしもEメールを受け取ってくれるとは限らない。「漏えいしたコードからのコンバージョンは、当社のEメール登録からのコンバージョンよりも、長期的には価値がずっと低くなる」と同氏は語った。 「割引を紹介してもらうために、パートナーやインフルエンサーにもお金を払っている」とチェン氏はいう。「つまり、利益はダブルパンチを受けている」。 別の形でプロモーションコード漏えいの影響を受けているブランドもある。アロマキャンドルブランドのピーエフキャンドル(P.F. Candle Co.)はアフィリエイトプログラムに一意のリンクを使用しており、はじめて買い物をする顧客は割引を受けるために直接クリックする必要がある。しかし、このリンクがクーポンサイトに漏えいすると、アフィリエイトパートナーが手数料を受け取れなくなる可能性がある。 しかし、創業者のクリステン・パンフリー氏は、同社ではハニーと直接提携し、ウェブ拡張機能を通じて得られる売上ごとにハニーに手数料を支払うことで、問題を回避していると述べた。「これで、割引コードを少しは制御できるようになる」。ハニーの拡張機能から多くの新規顧客が訪れるのを見て、同社は、少なくともこれらのコンバージョンをより適切に追跡できるようにハニーと直接協力することに決めたという。つまり、ハニーはある種のアフィリエイトパートナーとなった。 漏えいが生じた場合、ハニーにはブランドの担当者がいるため、漏えいしたコードをより迅速に削除できる。「しかし、リテールミーノットに載せられたら、削除するのは大変だ」とパンフリー氏は語った。ピーエフキャンドルはリテールミーノットと直接提携していないからだ。 パンフリー氏は、それでもほかのクーポンサイトと比べて、ピーエフキャンドルのサイトで割引コードが使用されることが徐々に増加していると述べた。今年、同社の年間売上高に対してプロモーションコードやそのほかのプロモーション割引が使用された割合は、2023年と比べて22%増加した。これには新規顧客が得られるすべての割引も含まれているが、パンフリー氏はこう述べている。「この伸びを見ると、消費者が割引コードを探し求めていることがわかる」。 パンフリー氏は、ほとんどの場合これらのコードの引き換えは、ビジネスコストの一部と見なしていると述べている。「恐れているのは、コードの乱用だ」と同氏はいう。 チェン氏は、プロモーションコードの漏えいは、いつでも継続的なセールをしていることを顧客が期待しているという現在進行中の問題の一部だと述べた。エニーデイは利益率を改善するために、このパターンから脱却しようとしている。「特にあらゆるマージンポイントが損益にとって重要になっている今、大打撃を受けている」と同氏は語った。 [原文:DTC Briefing: How promo code leaks are impacting profit margins] Gabriela Barkho(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:戸田美子) Ivy Liu
編集部