D2Cブランドを悩ませる プロモコード の漏えい。利益率にも大きな打撃与える
Shopifyアップデートの影響
この問題を解決する手助けになると有望視されていたテック系スタートアップも壁に突き当たった。デニス・ヘグスタッド氏は2023年に、Shopify向けに構築した割引コードスキャンアプリのビジランス(Vigilance)をローンチした。しかし、ShopifyのアップデートによりShopifyのチェックアウトと互換性がなくなったため、昨年、ビジランスはシャットダウンされた。 ビジランスがローンチされた直後の2023年2月、Shopifyはcheckout.liquidテーマファイルを廃止すると発表した。その結果としてのアップデートにより、ビジランスのようにShopify Plus(ショッピファイプラス)アプリを通じてチェックアウトをカスタマイズすることはできなくなり、そのため「Shopifyのチェックアウトでクーポン挿入の特定やブロックをすることができなくなった」とヘグスタッド氏は述べた。 同氏は、Shopifyも社内で解決策を見つけられないのだから、それよりも小さなブランドがいまだにコードの漏えいに苦しんでいるのは驚くべきことではないと述べた。Shopifyの新しいサンドボックス的なポリシーがチェックアウトの安全性を高めることを意図しているのはわかるが、「プラットフォームが許可しないから助けてあげられないといわなければならないのは残念だ」。Shopifyを利用しているブランドにとって現時点での最善の解決策は、バックエンドでプロモーションコードを削除することだ。しかしそれは、コードを保持して意図した顧客ベースのみが使用できるようにするのではなく、コードがまったく機能しなくなることを意味する。 プロモーションコードのウェブを駆除できるプラットフォームは、ほかにいくつかある。主なもののひとつがクリーンアイオー(Clean.io)で、同社のクリーンカート(CleanCART)スイートは、ハニーやキャピタルワンショッピングなどの拡張機能がチェックアウトページにクーポンを自動的に適用することを防ぐのに役立つ。現在、販売者はeコマースプラットフォームのShopifyとビッグコマース(BigCommerce)にクリーンカートをインストールできる。