日中のキャッシュレス決済サービス50超に対応 李剛・ネットスターズ社長CEO
── ネットスターズとはどんな会社でしょうか。 李 フィンテック企業です。顧客である店舗向けにQRコード決済などのキャッシュレス決済サービスの一括導入から運用までの事業を手掛けています。決済システムを導入した顧客企業には、決済に関連するDX(デジタル変革)ソリューションも提供しています。 ── 百貨店やスーパーなどの小売店、飲食店などに決済サービスを提供していると。 李 いまは、街中でいろんな決済ブランドのロゴがあるじゃないですか。クレジットカード、電子マネーのほかに、スマートフォン(スマホ)で使うQR決済の数が非常に多い。これらのブランドと一つ一つ契約すると店舗側にはかなりの手間になります。当社のマルチキャッシュレス決済ソリューション「StarPay」は、現在約40社のQR決済ブランドのほか、クレジットカード、電子マネーを加えると50ブランド以上の決済サービスをすべて一括で導入可能です。 「PayPay(ペイペイ)」など日本国内のQR決済だけでなく、中国IT大手、騰訊(テンセント)が運営する「微信支付」(ウィーチャットペイ)やアリババ集団による「支付宝(アリペイ)など中国のQRコード決済にも対応しています。 当社では、これらのサービスを「ゲートウェイ」と呼んでいます。当社は店舗と各決済ブランドの真ん中に立っている格好です。例えばスーパーのような大量の決済がある店舗では、当社のゲートウェイに接続するだけで、すべての決済ブランドとつなぐことができるので、資金回収の手間が大幅に減ります。 ── 店舗の契約者数はどれくらいになるのでしょうか。 李 いまは全国約1万5000社、約45万超の拠点でサービスを提供しています。昨年度は1.3兆円の取引が当社のゲートウェイを経由して行われました。一部海外の金融機関にもシステムを提供しています。 ── 決済のほかにDXソリューションにも注力しています。 李 決済を基盤にプラスアルファのサービスを提供しています。店舗の外からスマホで事前に注文する「モバイルオーダー」や、店舗内で電子端末を使った「セルフオーダー」のシステムなどを提供するものです。大手牛丼チェーンの注文DX化にも貢献しています。