ニットは水洗いできる? 毛玉ケアや洗濯頻度は? プロが教えるニットのお手入れ方法12
正しい手洗い方法は?
適切な手洗いの方法はご存じ? 手洗いの中で最も危険なのはつけ置き。ニットは、水に触れている時間が長いほど縮みの恐れが。「水につける時間を短くすることがポイントです。そしてお湯もNG。お湯のほうが洗剤がなじみやすいのかと思ってしまいがちですが、素材との温度差をつけないよう、水で洗ってください。そして何よりも大切なのが脱水です。十分に脱水することで、汚れを落とす役割を担います」(#洗濯ブラザーズ 茂木貴史さん)
【#洗濯ブラザーズ 茂木さん直伝! きれいに仕上がる手洗いのフローをチェック】
1.洗面器やおけの中に水をはり、おしゃれ着用洗剤(中性洗剤)の規定量に沿って混ぜて溶かす。 2.衣服を裏返し、洗面器またはおけの中に入れ、3分ほど押し洗いする。 3.水気を切って洗濯ネットに入れる。洗濯ネットの余りの部分を縛るなどして、ニットが洗濯ネットの中で動かないように固定する。 4.洗濯機で「脱水」を1分間かけ、遠心力で汚れや洗剤を落とす。 5.「脱水」が終わったら洗面器やおけの中にきれいな水を入れて、3分押し洗いする。 6.「3」と同様に洗濯ネットに入れて余った部分を縛るなどし、 最後にもう一度「脱水」を1分かける。
★注意点 ・洗剤を多く入れてしまうと衣類に残ってしまい、変色の原因になるため、パッケージに記載されている適切量を守って使用すること。 ・洗濯ネットはなるべく編み目の細かいものを選ぶこと。 ・洗う時、衣服は必ず裏返すこと。表面の摩擦が減り、洗濯による毛玉ができにくくなる。
飲みこぼし、食べこぼしのシミができた場合はどうすればいい?
飲みこぼしや食べこぼしは、正しく対処すれば中性洗剤ひとつで汚れを落とすことが可能。「中性洗剤と水を1:1で割ったものを洗濯用ブラシにつけて、該当箇所に軽くたたくようにして溶液を奥に浸透させ、その後10分程おいてから手洗いの工程に入ってください。洗濯ブラシがなければ、毛が硬めの歯ブラシも代用可能です。ファンデーション、食べこぼし、ワインなどのシミや汚れもきれいに落ちます。カレーのような色素系のシミは、上記の工程を経ても色素だけが残ってしまいます。ニットは基本陰干しですが、色素が残っている部分だけを日光に当てて干すと、色素が紫外線で分解されてシミが軽減されます」 また、洗剤残りによって黄ばむというケースも。もし生地自体が変色してしまった場合、復元は困難だそう。「部分的な黄ばみは先ほどお伝えした、シミを取る行程と同じく中性洗剤と水を溶かした溶液を使ってブラシでたたいてみてください。もしそれが汚れであればそのまま落ちると思いますが、生地自体が変色してしまっている場合はうまく作用しないと思います。洗剤残りによって黄ばむというケースもよくあります。手洗いの際に脱水をおろそかにしてしまうと、洗剤が取れきれずに変色することもあるので注意してください」(#洗濯ブラザーズ 茂木貴史さん)