ニットは水洗いできる? 毛玉ケアや洗濯頻度は? プロが教えるニットのお手入れ方法12
ほつれ、ひきつれ、穴が開いてしまった時はどうすればいい?
ニットをひっかけてしまった際に起こる、ほつれやひきつれ。ひどい時には穴が開いてしまうことも。そんな時、慌てて何かやってしまいがちだけれど、それがかえって復元できない原因になってしまうかも?! 正しい対応をして、迷わずニット修理専門のプロに任せるのが最善策。「糸がほつれたときに絶対にやってはいけないのが、飛び出た糸を切ってしまうこと。ニットの糸は全部つながっているので切ってしまうとその部分から穴が開いてしまいます。ほつれやひきつれが起こった場合は、極力何もせず修理に出すことが重要です。 出先などでどうしても気になる場合は、飛び出た糸を細い棒などで裏側に引っ張り出して目立たなくすることが、見た目のリカバリーとしてできる応急処置になります。穴が開いてしまった場合は、普通のお裁縫の糸で大丈夫ですので、裏でつづっておくと表からはわかりづらくなります。ですが、これはあくまでも応急処置なので、できれば何もせずに修理へお出しいただくのが最善です。こういったほつれ、ひきつれ、穴の修理などは、別の糸を使用せずとも洋服本体の糸を賄っての復元が可能ですので、ぜひ修理工房へお出しいただければと思います」(修理専科ニットの穴 皆藤美恵子さん)
1日着たら休ませるべき? ベストな洗濯の頻度は?
ニットが劣化する原因のひとつは汗による湿気。一度着たニットは続けて着ずに一度休ませて乾燥させてから再び着用するのがベスト。「一度着ると汗などで湿気がたまるので、着用したら3日ほど休ませてあげるのが良いでしょう。できれば風通しのいい場所で、椅子の背もたれにかけるなどして一時保管を。臭いが気になるときは、消臭スプレーでももちろん大丈夫ですが、おすすめはこちらもスチームアイロン。スチームを当てることで蒸発し、臭いが軽減されます」(修理専科ニットの穴 皆藤美恵子さん)
また、ニットを毎回のように洗うのは大変。着る度に洗わずとも、臭いや汚れが気になったタイミングに洗濯を。洗えない時には消臭効果や除菌効果のあるスチームアイロンが活躍! 「ニットは一見汚れが目立たないのですが、実は洗うと水が真っ黒になるほど汚れていたりもします。なので、着たあとはスチームをあててデイリーケアをしておくといいですよ。何度か着用し、食べこぼしや臭いが気になったタイミングで洗うというのがベストだと思います」(#洗濯ブラザーズ 茂木貴史さん)