30代の夫が独立を考えていますが、妻としては将来の「年金受給額」が心配です。ずっと会社員でいる場合と比べてどれくらい差が出ますか?
独立しても将来の年金受給額を増やす方法
独立してフリーランスになると厚生年金には加入できませんが、老後の年金対策として国民年金基金を利用する方法があります。 国民年金基金制度は、会社員の方が老齢厚生年金や企業年金により老後の年金を確保できる一方で、個人事業主は老齢基礎年金のみという差の解消を目的として作られた公的年金制度です。国民年金基金を利用すると、自分が設定した掛け金に応じて老後に年金を受け取れます。 また、年金額を増加する手段として繰下げ受給も有効です。繰下げ受給では、年金を受け取り開始できる年齢の65歳から繰り下げた期間に応じて、増額した年金を受け取れます。日本年金機構によれば、増額率は1ヶ月遅らせるごとに0.7%です。もし75歳まで繰り下げると最大84%まで増額します。
独立すると老齢厚生年金は減額する
会社員を辞めて独立すると、厚生年金に加入しなくなるため老後に受け取る老齢厚生年金額が減少します。独立した場合としなかった場合だと、人によっては年間80万円以上の年金額の差が生まれるので、独立する前に老後の資金に問題がないか確認が必要です。 独立したうえで少しでも老後の年金を増やしたい方は、国民年金基金や繰下げ受給の利用も検討しておきましょう。 出典 国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告- II 1年を通じて勤務した給与所得者 2平均給与(14ページ) 日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について 日本年金機構 年金用語集 は行 報酬比例部分 日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和6年度版) 日本年金機構 老齢年金の制度 年金の繰下げ受給 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部