【40代・50代からの老後資金】「いつもの」を好み、変化が嫌いな人は家計改善のチャンスを逃し、老後資金がたまりにくい「老後マネーがショートする人、お金が貯まりにくい人7つの特徴」
ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんに、老後マネーを貯めるうえで大事なことを教えていただく連載。今回は、変化を受け入れる、新しいものを取り入れることでお金が貯まりやすくなる、というお話。
「突然ですが、皆さんはどの事業者の携帯電話を利用していますか? 大手キャリアの携帯電話を使い始めて以来、ずっと同じ会社のものを使っているという人や契約内容(プラン)を一度も変更したことがない、という方もいらっしゃるかもしれません」
◆見直し効果が大きい固定費・携帯電話の料金見直しをしたことがない人は約4割
「消費者庁の調査によると、携帯電話を利用している人のうち約6割の人が事業者を変更したことがあるという結果が出ています。つまり、残りの約4割は事業者の変更をしたことがないということ。 携帯電話の料金は毎月必ず出ていくお金、いわゆる『固定費』のひとつです。 携帯電話の事業者を見直して料金を抑えることができれば、節約効果はとても大きいのですが、『変更するのが面倒』『特に不都合がないから今のままでいい』と見直さない人が多いのです。 確かに、いろいろ調べてどれが安いのかを比較し、これと思ったものに変更するための手続きをする…。その一連の作業には手間がかかります。 困っていることがなければそのままにしてしまう気持ちはよくわかりますが、上手にお金を貯めるには、携帯電話の見直しはとても大切です」
◆携帯電話料金見直しのタイミングは大きく3つあります
「おすすめの見直しのタイミングは、次の3つです。 ①それまではなかったサービスなどが出てきたとき ②スマホの機種変更をするとき ③生活スタイル、ライフステージに変化があったとき では順に見ていきましょう。 ①それまではなかったサービスなどが出てきたとき 携帯電話もこれまでに番号ポータビリティが始まったり、大手キャリアの回線を使った格安スマホが登場したり、といった変化がありました。そういった変化が起きたとき『私も変更してみたら、何かメリットがあるかもしれない』とチェックしてみましょう。 ②スマホの機種変更をするとき スマホの機種変更の頻度は人によりますが、2年に一度くらい変更する人が多いようです。機種変更をするときに、自分が最近はスマホをどう使っているか(例えば通話はほとんどせず、メールをしたり、動画を見ることが多いなど)をまずチェックしましょう。そして、現在契約している料金プランが自分の使い方に合ったものなのか改めて調べたり、ほかにもっといいプランがないかお店の人に教えてもらう、またはもっと合っている事業者がないか探してみましょう。 ③生活スタイル、ライフステージに変化があったとき お子さんが進学や就職で携帯電話の使い方が変わったり、キャリアを変えたりしたときは自分の携帯電話のプランも見直してみましょう。なぜかというと子どもの進学や独立は親の生活スタイル、ライフステージが変わるタイミングでもあることが多いからです。リタイアしてあまり電話をかけることがなくなった、子どもが巣立ち夫婦二人だけの暮らしになった、思い切って念願の田舎暮らしをすることにした…そんなときも見直し時です。 とはいっても『大手キャリアから変更したほうが金額的にはお得だけれど、慣れない会社のものは不安』といったことがあれば、サブキャリア(大手キャリアが同じグループ企業や出資子会社で展開しているサブブランドの格安SIMを提供する事業者)にするなど、無理をせず自分が安心する範囲内で変更してみるようにしてください」
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