「カナダでは絶対に出会えない…!」外国人観光客が日本の「コンビニの肉まん」に感動したワケ
「肉まん」が大人気な理由とは…?
私たち日本人にも根強い人気がある肉まん。ふわふわの生地の中に、甘辛い味付けのジューシーな餡がぎっしりと詰まっていて、心も体もほっこりと温まる。どこのコンビニでも常に熱々の状態で提供してくれるのも嬉しい。そもそも外国人にとっては、店頭に専用の蒸し器が設置され、テイクアウト用の商品が店内で調理されているという点も「アメージング!」なのだとか。 コンビニの肉まんは「隠れた日本名物」という感覚でじわじわとその知名度を上げつつある。おにぎりのように一躍脚光を浴びて各国でブームにまで発展した定番コンビニグルメとは異なり、「知る人ぞ知る」といったツウな感じや「まだ見つかっていない感」も、日本好き外国人に支持される理由なのかもしれない。 何を隠そう、カナダ人の友人が日本滞在中に餃子以上にハマり、ヘビーリピートしていたのが肉まんだった。熱々の生地にかぶりついた彼は「何これ...ものすごく美味しい...!」と目を丸くしていた。また、「このクオリティーの料理がたったの百円台で、どこのコンビニでも熱々の状態で売られているのはすごい。いつでもこれが食べられる日本人は本当に幸せだ!」とも。 加えて、「カナダのコーナーショップでは、こんな美味しいものに絶対に出会えない!」と彼が言っていたのも印象的だ。確かに、カナダのコーナーショップでテイクアウトできる料理と言えば、ホットドックやサンドイッチ、ドーナツくらいだ。それも熱々ジューシーからは程遠い、微妙なクオリティーのもの。だからこそ、「いつでもどこでも、出来たて熱々のグルメを提供してくれる」という、日本ならではのきめ細やかな食へのこだわりやコンビニ文化がとにかく気に入ったのだろう。
「ピザまん」の意外な実力
こうして、日本のコンビニの肉まんにどっぷりとハマった友人。カレーまんや角煮まんなどの派生形も含めて、滞在中に一日3個ほどは食していたのだが、彼が最も気に入っていたのはピザまんだった。甘めに味つけされたトマトソースと、とろけるチーズの芳醇さがたまらなく美味しいのだという。帰国直前には、「熱々の中華まんをはふはふ言いながらほおばる」という、なんとも日本人らしい食べ方も身に着けていた。 肉まんが外国人に支持される理由は、物珍しさにもあるように筆者は思う。そもそもアジア圏以外では、「食材を蒸す」という調理法自体があまりポピュラーではない地域も多い。小麦粉生地を蒸した独特のふんわりしっとり食感を日本で初体験し、心の底から感動する外国人も少なくないのだ。 こうして見ると、あの小さな空間に多くの絶品グルメが並ぶ日本のコンビニの素晴らしさを改めて感じる。日本人にとっては「あって当たり前」のコンビニだが、その「当たり前」は他の食文化圏から来た人にとって感動に値するものなのだ。