「不妊治療の末に40歳でやっと妊娠しました」出生前検査を受けるべきか否か...悩み続けた40代夫婦のリアルすぎる告白
35歳を超えての初めての出産は、一般的に「高齢出産」と呼ばれる。高齢出産は医学的にさまざまなリスクが高まるとされ、2人目であっても40歳以上は高齢出産になる。 この記事の他の画像を見る 危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。 「女性の社会進出やライフスタイルの多様化など、晩婚化が進んでいることも大きな理由でしょう。さらに体外受精による出産も増えており、日本産婦人科学会の調査によると、2022年に国内で実施された体外受精で生まれた子どもの数は、7万7000人余りと、2年連続で過去最多を更新したことがわかりました」 リスクが高いとされる高齢出産とセットで語られることも少なくないのが、出生前検査だ。医学の進歩とともにその方法にもさまざまなものがある。 「なかでも2013年に臨床研究の一環でスタートしたNIPT検査は、2022年7月から新制度のもと、全国各地の認定された病院で受けられるようになりました。 これは母体の血液を使う検査で、いわゆる羊水検査や繊毛検査と異なり、胎児へのリスクが少ないことから、注目されていますが、 この検査ですべての病気がわかるわけではありません。さらに偽陽性の可能性もゼロでないことも知っておくべきでしょう。検査には限界があるということを理解した上で受ける必要があります」 そもそも出生前検査はすべての人が受けるものではない。 「日本では出生前検査を受けない人の割合の方が多いです。どの検査であってもしっかりとした説明やカウンセリングを受けた上で、納得して受けることが重要です。検査結果によっては、大きな悩みに発展しかねないですからね」 センシティブな問題であるがゆえ、当事者の声がなかなか聞こえないのが出生前検査だ。しかし、検査を迷う人が本当に知りたいのは「他の人はどう迷い、どう決めたのか?」だ。 今回は高齢出産に伴い、出生前検査を受けるかどうか迷い続けた夫妻が話を聞かせてくれた。