「中学生の頃からアメリカに行きたくて…」バスケ名門校を中退した逸材、身長が210cmに伸びたビッグマン…NBA入りを目指す新星たちの“シビア”な現在地
アメリカ学生スポーツの最高峰、NCAAのディビション1のチームで奮闘するバスケ界期待の新星インタビュー。第2回はシアトル大の川島悠翔(19歳/201cm)と、ネバダ大に編入した山ノ内勇登ウィリアムズ(21歳/210cm)を取材した。【NumberWebインタビュー/第1回も公開中】 【画像】「高1で身長2m…あれは怪物だろ」全国優勝した福岡大大濠高時代の川島悠翔&「えっ、また伸びたの?」身長210cmになった山ノ内勇登ウィリアムズのドヤ顔写真(30枚超) 第1回で紹介したテーブス流河(ボストン大/20歳/185cm)と同様に、今季シアトル大でデビューを飾る予定だった19歳の川島悠翔は日本人離れしたスケール感が魅力だ。 福岡大附属大濠高時代にはウインターカップを制して実力を誇示した川島は、高校を2年で中退。200cm、93kgという体格とポテンシャルを認められ、2023年春に世界中の逸材が集まる豪州のNBAグローバルアカデミー入りを果たす。そこで貴重な経験を積んだコンボフォワード(スモールフォワード/SF、パワーフォワード/PFを主なポジションとする選手)は、昨年8月には「シアトル出身のジョシュ・ホーキンソンから紹介してもらった」という縁もあってシアトル大入りを決意。ウェスタン・アスレティック・カンファレンスで昨季23勝14敗の成績を残したチームの一員として、早熟のタレントがインパクトを残すことを期待したファンは多かったはずだ。 ただ……残念ながら、川島は開幕前の練習中に接触プレーで左目の眼窩底骨折を患ってしまった。しばらくは様子を見たものの、昨年12月中旬にシアトル大での1年目は “レッドシャツ”となることが確定。「今はもう回復して練習に参加していますが、来年に向けてしっかりと準備します」という本人の言葉からは無念さも滲むが、ここでは大事を取ったということ。アメリカで新たなキャリアをスタートさせた19歳の川島が、将来の楽しみな逸材であることに変わりはない。 ※レッドシャツ=ケガ、学業不振、編入ルール、実力不足などの理由がある選手がシーズンを不出場で過ごし、最大4年間の出場資格期間を延長する制度 小さい頃から“最強”といった言葉に惹かれたという川島が、アメリカを目指したいと思ったのは中学生の頃。自身の想いに忠実に従い、豪州、アメリカと歩んできた。 「バスケをやるからにはトップのNBAに行きたいっていう気持ちがあり、そのためには絶対に海外に行くべきだなと。(日本での学生時代には)まだ河村勇輝さんみたいにBリーグからNBAへという事例はなかったですし、渡邊雄太さんや八村塁さんが(カレッジから)NBAに入ってという時期でした。海外でプレーした方がその夢に近づくという考えが自分の中であったんです」 サイズ、スキルを備えたスラッシャータイプのフォワードはアメリカの基準でも貴重な存在だ。最大の武器と自認するドライブ、向上中のシュート力を糧に、スコアラー&ゲームメイカーとしての伸びしろはたっぷり。「技術の詰まったプレーをするルカ・ドンチッチが好きです」という若者が順調に育てば、NBAへの夢はもちろん、さらなる飛躍を目指す日本代表にとっても重要な人材になることだろう。
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