なぜ車のプロは“赤い車”を買わないのか?「やってはいけない車選び」を元ディーラー営業マンが暴露
筆者はとある日系自動車メーカーのディーラーに4年間勤務していました。今回は、リセールを考えた車の買い方(色の選び方、オプションやグレードの選び方など)を解説します。 一度新車を買うと、平均7.7年は保有されていると言われていますが、これは一般的な話。新車を取り扱うディーラーのスタッフの多くは平均よりも明らかに短い期間で車を買い替えます。いわば「車のプロ」というイメージのある新車ディーラーの営業マンは、新車を買う時にどのようなことを気をつけているのか、解説したいと思います。
ディーラー営業マンは長期間車を保有しない
大前提として、ディーラーの営業マンの自家用車は車検を2回通す前、5年前には車を買い替える傾向が強いです。筆者は首都圏に勤務していたので車を通勤に使うということはありませんでしたが、通勤で使う地方の場合は走行距離もそれなりに伸びてしまうので、5年程度で車を買い替えます。 そもそも「新車に乗っているのに新しい車に乗っていないの?」とお客様に言われないようにする対策というのも背景にあります。また、営業マンは自分の目標を達成するために無理矢理車を買い替える、いわゆる「自爆営業」をすることもしばしばあります。 筆者も初めて買った車はプレッシャーに負けて購入した経緯がありますし、そのあと1年半後に車を買い替えました。周りの営業マンを見ていても、5年以外に買い替えていたと記憶しています。
「リセール」を重視した車選び
車の年数が新しい状態で車を買い替えるときは下取り価格が高くないと頭金の工面などが大変なので、そのあたりを考慮しなければなりません。ディーラー営業マンはそれを考慮して車を買い替えることが多いので、どのあたりを気にかけているのか紹介しますので、ご参考ください。 ◆売れやすいグレード 車には「松竹梅」のようなグレード体系があります。その中でも人気とされる(中古車市場に流出しても売れやすい)グレードがあります。例えばファミリーミニバンのセレナであればハイウェイスター系、ステップワゴンならスパーダといったようなイメージです。 それ以外の車の場合は、いわゆる「中間以上」のグレードであれば比較的リセールは高いとされていますので、これらをディーラー営業マンは購入する傾向が強いです。