スバルの新型クロストレックはトヨタ式の最強ハイブリッド!泥まみれで4WD性能をチェックしてきた
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(BE-PAL選出)の金子浩久が、スバルの新型クロストレック(旧・XV)に乗ってきました。 【写真22枚】荷室には100V電源が付いている。キャンプのときにもこれは便利!スバルの新型クロストレックの装備を写真で見る 「クロストレック ストロングハイブリッド」という名前で、現行モデルより排気量アップの2.5リットル水平対向エンジンに、トヨタ方式の2モーター式ハイブリッドシステムを搭載しています。スバルの売りである「水平対向エンジン」「左右対称レイアウト」「AWD(4WD)」は踏襲しつつ、ダウンサイジング潮流の「逆張り」で大幅にパワーアップした新クロストレック。その魅力と気になった点をリポートします。
外観はいまのモデルとほぼ同じ、だがしかし!
スバルのクロストレックに追加される「クロストレック ストロングハイブリッド」(以下ストロングハイブリッド)のプロトタイプに試乗しました。 プロトタイプといっても、ナンバープレートが装着されていないぐらいしか市販版と違うところが見当たらないほど完成された状態でした。18インチホイールやエンブレムなどが専用の装備だそうです。 場所は、富士山麓の「イエティ・スノーパーク」。以前の「日本ランドスキー場」ですね。夏のスキー場ですから他にお客さんはいませんが、フェンスに幕を張って外から見えないようにしていました。そんなことをしなくとも、新型ストロングハイブリッドは現行型のクロストレックと外観は変わりませんから、見分けが付く人はいないでしょう。
「日本初スキーの地」は、新潟ではなく富士山麓?
レストラン棟に入ってすぐに興味深い展示がありました。題して「日本初スキーの地」。日本初スキーの地は、ヨーロッパの軍人であるレルヒ少佐が明治時代に日本陸軍を指導した新潟ではありませんでしたっけ? 中学校で習って以来ずっとそう憶えてきたので意外でした。エビデンスもいくつも挙げられていたので、そうなのかもしれません。
大排気量エンジン+強力なモーターで走りはどうなった?
缶酎ハイのようにストロングハイブリッドと呼んでいるのは、トヨタが自ら開発してプリウスを始めとした様々なクルマに採用している「THS」システムのことを指しています。 現行型の「クロストレック e-BOXER」が2.0リッター水平対向エンジンに最大トルク65Nmのモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド方式を採用しているのに対して、クロストレック ストロングハイブリッドは2.5リッターエンジンに最大トルク270Nmのモーターを組み合わせています。 クロストレックに2.5リッターもの排気量の4気筒エンジンを組み合わせているのは、すでにアメリカで発売され、日本でも2025年の登場が予想されている「フォレスター」に搭載されているからでしょう。 共用することによって効率化を図ることが目的なのでしょうが、2.5リッターもの大排気量エンジンに強力なモーターまで組み合わされるわけですから、クロストレックのボディには過剰なように、乗る前には思われました。