平均223万円…60代・定年世代「高齢期を見据えたリフォーム」知って得する補助金・助成金制度
40歳前にして5,000万円程度かけて実現する、夢の一戸建て。これが注文住宅を実現した人たちの平均像。それから20年あまり。多くの人が初めの大きなリフォームに臨みます。予算は平均223万円。決して少なくない額で、おおよそ9割の人が自己資金で賄っているそうです。しかし収入が心許なくなっていく60代。できるだけ費用は抑えたいもの。そこで活用したいのが、補助金・助成金制度です。 市区町村「家の広さ」ランキング・ベスト100位…都道府県別、東京23区別も発表
平均60.4歳、総額223万円で「戸建てをリフォーム」
国土交通省『令和4年 住宅市場動向調査』によると、注文住宅を建てた人(一次取得者=初めて物件を高購入する人)の平均年齢は39.5歳。購入資金の総額(土地+建物)は、4,713万円。借入金は平均3,771万円で、返済期間は土地が34.5年、建物が32.8年です。 40代手前、3,500万~4,000万円ほど借り入れて、5,000万円弱で一軒家を建てるというのが、マイホーム実現の平均像です。 一生の一度の大きな買い物。しかし、一度買えばそれで終わり、というわけではないことは、誰もが想像できること。10~15年に一度は、外壁や屋根などの補修をしなければなりませんし、ライフステージが替わるタイミングでは、大きなリフォームもしたいもの。 同じく『令和4年 住宅市場動向調査』によると、リフォームを施した人(注文住宅購入者)の平均居住年数は27.6年。世帯主の平均年齢は60.4歳。ちょうど働き盛りのときに注文住宅を購入、定年でライフステージが変わるタイミングでリフォームを考えるというパターンが多いのでしょう。 そんな定年世代のリフォーム。「リフォームしよう!」と思い立った理由とは? 理由のトップ5をみていくと、経年劣化や設備が時代遅れになったことによるリフォームが多いよう。また10人に1人は老後を見据えてリフォームを思い立ったようです。 【「リフォームの動機」トップ5】 1.住宅がいたんだり汚れたりしていた…36.6% 2.家を長持ちさせるため…27.2% 3.台所・浴室・給湯器などの設備が不十分だった…21.9% 4.さしあたり不満がなかったがよい住宅にしたかった…12.1% 5.家族や自分の老後に備えるため…9.6% リフォームの内容をみていくと住宅内外の改善・変更が多く、実際にリフォームを行ったのは屋根や外壁を除くと、トイレや浴室など、水回りのリフォームが多いことが分かります。 【「リフォームの内容」トップ5】 1.住宅外の改善・変更…39.5% 2.住宅内の設備の改善・変更…33.6% 3.冷暖房設備等の変更…30.5% 4.内装の模様替えなど…21.7% 5.高齢者等に配慮し段差をとるなど…9.0% 【「リフォームの部位」トップ5】 1.トイレ…22.8% 2.浴室…21.9% 3.居間…19.7% 4.キッチン…17.8% 5.ダイニング…12.5% ※外壁…30.3%、屋根…20.6% そんな戸建てのリフォーム。どれほどお金をかけているのかというと、平均223万円。もちろんこれは、平均値。増改築と規模が大きくなると、1,000万円以上となることも珍しくはありません。
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