対馬の浜辺に大量のプラごみ、対岸の釜山でプラ条約交渉 両岸を歩く
韓国の釜山で、深刻化するプラスチックごみ汚染に対処するための国際条約の策定に向けた政府間交渉の会合が開かれている。海を隔てて60キロほど南にある長崎県対馬市には、大量のプラごみが漂着し、大きな問題になっている。両岸を記者が歩いた。 【画像】対馬から北へ約60キロ、釜山の浜辺で見つけたプラごみ 26日昼、釜山の海岸に行ってみた。ごみは目立たない。岩場があるビーチの端には、ペットボトルが2本あった。1本はハングルが書かれたラベルがついており、「Made in KOREA」とある。もう1本はラベルがはがれた状態だったが、本体に「JEJU」という文字とメーカー名が刻印されていた。済州(チェジュ)島から流れ着いた可能性もありそうだ。 黒色のプラ製ストローもいくつか見つかった。岩場には化学繊維のロープが絡まっていた。プラごみを探している間に、ペットボトルのキャップが波に運ばれてきた。 8月に釜山に視察に行ったNPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)によると、釜山は対馬ほどではないものの、海岸にごみはあり、日本語が書かれたラベルのペットボトルもあったという。ただ、冬場は季節風が大陸から日本側へ吹くため、漂着ごみは少ないと考えられる。 対馬の沿岸では、漁具をはじめとする大量のプラごみが打ち寄せられていた。ハングルや中国語が印刷されたプラ容器も目に付いた。
朝日新聞社