明日RIZIN注目ゴング!…「不安ゼロ。勝つ」の“新生”堀口恭司か「1年前とは別人のように強くなった」“進化”朝倉海か
後述するが堀口もリニューアルと言っていいほどの変化を遂げている。すでに来日しているATTのマイク・ブラウントレーナーも「堀口はもはや別人。過去の映像など参考にならない」と断言しているが、朝倉海は「過去の映像は参考になる。癖は直らない。変えてくるところはあると思うが対応できる、問題はない」と一蹴した。 「作戦もあるし、感覚で動くこともある。相手の動きによって変わるし、試合中にも分析して対応。両方を使いこなす」 自らの再起戦を「KOか1本」で片づけてからセコンドにつく予定の“参謀”朝倉未来もこう策を授けた。 「元々(準備は)できていた。前回の堀口戦(対策)から変えたところはない。(戦略を)増やし過ぎても混乱する。この攻撃にこう合わせるというのを4つくらいに絞った方がいい」 試合前夜は、試合イメージを反復するのか、それとも恐怖との闘いを超えるのか、どう過ごすのか、と質問すると、「いつも通りに過ごすだけ。考え、作戦はまとまっている。特に前日に考えることはそんなにない」と淡々と説明した。 一方、挑戦者の元2冠王は精悍な顔をしていた。米国フロリダのATTのジムを練習拠点とする堀口は、帰国後、新型コロナ感染予防対策で2週間の隔離を余儀なくされたが、「にゃんこ大戦争」「一撃マジファイト」といった携帯ゲームと、釣り具を眺めて時を過ごし、自粛期間が空けてから、同じく米国から駆けつけてくれたブラウントレーナーと突貫で最終調整を行った。 「隔離されながら、できることだけをやっていましたね。時差ボケもあるので最初は飛ばさず家の中でできることだけをやっていた。隔離期間が終わってからは、しっかりと対人練習も再開した。状態は100%を超えた? モチベーションとも関係するので、当日にならないとわからないが、今100%くらいはある。膝も元に近いところまで戻っています」 昨年、朝倉海に敗れた後、その11月に断裂していた右膝の前十字靭帯の修復手術と半月板手術を行った。長いリハビリ期間を経て万全の状態になった。ブラウントレーナーも「2、3か月前の段階で試合に出られないこともなかったが、万全を期した」という。 堀口が計量後にリカバリーをして当日のリングに上がる体重は「64、65キロ」。朝倉海よりも1、2キロ軽い。 格闘技において、この1,2キロの体格差が与える影響は決して小さくない。だが、堀口の“鈍感力”にかかれば、そんな不安材料など吹けば飛ぶ。 「別に気になりません。人と人との闘いなので」 むしろ変化を遂げたのは堀口の方である。