城西大・平林樹が自己新で日本人トップ「プラン通りに行ったら、意外と余裕」【関東インカレ1万m】
第103回関東学生陸上競技対校選手権大会(通称、関東インカレ)が5月9日に国立競技場で開幕。初日には男子10000mが行われ、箱根駅伝で活躍した学生ランナーたちが熱戦を繰り広げました。レースが行われていた午後6時の気象は、天候が曇り、気温16.5度、ほぼ無風という好条件に恵まれ、男子1部、2部ともに好記録が続出しました。 【画像】2部では黒田朝日が青学大現役初の27分台 男子1部は、山梨学院大学の留学生、ジェームス・ムトゥク選手(3年)がレースを牽引し、4000mを前に少しずつ後続を引き離し始めます。ただ一人、花岡寿哉選手(東海大学3年)が食らいつきましたが、5000mを過ぎてからはムトゥク選手が独走態勢に入りました。
勝負は決したかに思いましたが、第2集団も粘り、その差をじわじわと詰めていきます。そして、最後は接戦になりました。結局、ムトゥク選手が逃げ切って28分02秒29の好記録で大会連覇。2位には城西大学のキャプテン、平林樹選手(4年)が入りました。 「監督からは『最初(先頭に)付いていったらオーバーペースになるから、下位入賞を目指せばいいよ』と言われていて、そのプラン通りに行ったら、意外と余裕があって付いていけた。気づいたら最後の1周だったので(力を)出し切りました」 こう話す平林選手は、チームメイトのヴィクター・キムタイ選手らを振り切って第2集団を抜け出すと、ムトゥク選手に0秒84差にまで迫りました。記録は28分03秒13の自己ベスト。5月4日のゴールデンゲームズinのべおかでは5000mを走り、組1着を奪って自己新記録をマークしています。「1着を取れたことが良い勢いに繋がっていると思います」と話すように、関東インカレでも好調ぶりを示しました。 3位にはキムタイ選手が入り、2位、3位を城西大学の選手が占めました。 「今年はキャプテンでもありますし、この後も試合は続くので、どんどん結果を出して、駅伝でもチームの力になって最後は笑って終われるようにしたいです」 チームにも勢いがあり、充実のトラックシーズンを送る平林選手は、駅伝での活躍も誓っていました。